2021.04.09

春ツーリングのお約束はココ!<関西編>

春のお出かけにおすすめの場所を紹介するコラム。 ツーリングマップル関西掲載エリアの「春ツーリングのお約束はココ!」です。

著・滝野沢優子

【明日香村・石舞台古墳の桜】


大和三山に囲まれた盆地にある明日香村。古代飛鳥京の都だったが、現在はのどかな山里にすぎず、ゆったりとした時間が流れている。 ここを訪れるベストシーズンは春。 有名無名の桜が点在していて、絵になる風景がたくさん。個人的にお気に入りなのが、石舞台古墳(ツーリングマップル関西27D-4/中部北陸4D-4)の桜。周辺は芝生広場になっていて、春は巨石を取り囲むように桜が咲く。見学には入場料が必要だが、道路を挟んだ向かい側の斜面から見ることもできる。ライトアップも幻想的でオススメ。

春の石舞台古墳。蘇我馬子の墓とも言われる巨石で、道路の反対側の斜面からならバイクも一緒に写せる

ライトアップされた石舞台古墳も幻想的な美しさ

明日香村に隣接する橿原市の藤原宮跡。大和三山の畝傍山をバックに菜の花と桜が咲き競う

橘寺から見た川原寺跡。このあたり、秋は彼岸花が田んぼの畔を埋め尽くす

大和盆地を見下ろす、甘樫の丘にも桜がたくさん

明日香村にはレンゲ畑や菜の花畑も点在していて、バイクがらみで写真が撮れるスポットも多い。いい景色を探しながらバイクでのんびり回るのも楽しい。

菜の花畑

スミレの花もあちこちに咲いている

今では珍しくなったレンゲ畑も健在

明日香村には不思議な巨石も点在している。そのひとつが「亀石」

亀石のすぐ横には農産物の直売所があり、旬の果物が安い。テーブルとベンチもあって休憩できる

【春爛漫!淡路島で花めぐり】


2000年に淡路島で開催されたジャパンフローラ(花博)以降、「花の島」として知られる淡路島。島内には花の見どころが数多く点在し、1年を通してさまざまな花を楽しむことができるが、とくに春の花の饗宴は溜息がでるほどの美しさ。 なかでも見逃せないのが、メイン会場となった「国営明石海峡公園」(ツーリングマップル関西25D-1/中国四国50D-1)で、240種20万株のチューリップ花壇は見ごたえたっぷり。チューリップのあとは青いネモフィラ、アジサイ、ユリ、ヒマワリと続き、淡路島きっての花の名所になっている。

125cc未満のバイクなら、明石からジェノバラインで淡路島へ渡れる。各便8台までで、バイク不可の便もあるので注意。バイクと人間で片道1010円、岩屋港まで約13分の船旅

国立淡路海峡公園にはチューリップ以外にもたくさんの花が植えられている

また、明石海峡を望む標高200~300mの丘陵地帯にある「あわじ花さじき」(ツーリングマップル関西24K-1/中国四国49K-1)も人気スポット。 青い海をバックに黄色の菜の花畑が広がり、絶景が堪能できる。桜なら、諭鶴羽ダム湖畔(ツーリングマップル関西15I-3/中国四国61I-3)がオススメ。ダム湖沿いのソメイヨシノ並木も見事だが、周辺の山々にはたくさんの山桜も咲き、まさに「山笑う」という表現ぴったりの風景が広がる。

「あわじ花さじき」の菜の花畑。淡路海峡大橋も望むことができる

諭鶴羽ダムの桜。湖沿いのソメイヨシノも華やかでキレイだが、山の斜面に咲くヤマザクラもいい感じ

淡路島名産の玉葱のすりおろしがたっぷり乗った、淡路島ラーメン

まるごと1つを揚げた玉葱が入るつけ汁で食べる「いづも庵」」 (ツーリングマップル関西24I-4/中国四国49I-4)のタマネギつけ麺

greenarium granaryの島パフェ「白雪」は2280円。旬のイチゴを存分に味わえる。2~3人前はあるボリューム!

【醒ヶ井の梅花藻】


中山道の宿場町・醒ヶ井(ツーリングマップル関西67G-5/中部北陸37G-5)は、「日本書紀」に「居醒の泉(いざめのいずみ)」と記述がある古くからの湧水地でもあり、ヤマトタケル伝説も残っている。水源地の「居醒の清水」は平成の名水百選でもあり、地蔵川の清流に沿って古い街並みが続いている。

醒ヶ井宿は清流・地蔵川沿いに古い街並みが残る宿場町

地蔵川の水源地・居醒の清水に建つ、ヤマトタケル像

旧醒ヶ井郵便局は洋風のヴォーリズ建築。国の登録有形文化財

地蔵川の水を飲みに来ていたにゃんこさん

「居醒の清水」を使った、丁子屋の「水まんじゅう」。見た目も涼し気

清流の中にはキンポウゲ科の沈水植物「梅花藻(ばいかも)」が生息していて、春から夏にかけて梅に似た白い花を咲かせる。水温15度前後の湧水にしか生息しない希少な植物で、特に西日本では珍しいので必見。

醒ヶ井桜と梅花藻

地蔵川には、春から夏にかけて、「梅花藻」が咲く

初夏にはカラーの花も咲く

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