
Touring
2022.06.20
キャンプ&ツーリング~キャンプミーティングinならは2022に参加~
『キャンプミーティングinならは』このイベントの始まりは2017年。雑誌『風まかせ』の読者キャンプミーティングとして第1回が開催された。その後、雑誌は休刊となってしまったが、地元有志の方々がイベントを引き継ぎ、初夏の定番バイクイベントとなりつつあった。 ところが、コロナ禍で2020年、2021年の開催は中止。今年はどうなるのかと思っていたところ、開催の一報が届いたので参加してきた。
【旅はSSTRの翌週。常磐道を北へ、走る道を思案しながら】
6/4土曜、まだ前週のSSTRの疲れが残っているなか、朝の首都高を走り常磐道へ。予想していた渋滞にも遭わず、スムーズに進む。途中、谷田部東PAに止り、朝食を食べながらルートを思案。今回は、2021年に原発事故の影響による二輪車通行規制が解除された国道6号を走ることにしていたが、今日にするか、明日にするかを悩む。明日は雨予報も出ているので、天候を考えると今日なのだが、時間的にイベントの開始に間に合うかどうか微妙なところ。結局、走りながら時間を見て考えることにして、PAを出発する。

常磐道での朝食は谷田部東PAで朝ラー。味も抜群です
【青空を見て、福島県浜通り地区へ向かう】
日立中央PAでひと息入れて、中郷SAで給油。天気も上々、ペースも悪くないので、やはり国道6号は今日走ることに決めた。 キャンプイベントの会場最寄り「ならはスマートIC」を通り過ぎて、浪江ICまで走る。国道6号沿いの「道の駅なみえ」に立ち寄って、昼食にご当地グルメの「なみえ焼きそば」と「釜揚げしらす丼ミニ」のセットを味わう。話題の「ふくしま応援ポケモン」のラッキーがモチーフの「ラッキー公園 in なみえまち」があるためか、家族連れで結構な賑わいだった。

国道6号と114号の交差点にある道の駅なみえ。施設内には鈴木酒造店の酒蔵もあって地酒も購入できる

太麺が特徴のなみえ焼きそばと請戸産の釜揚げシラスがのったミニ丼
【そして国道6号へ】
道の駅を出て国道6号で楢葉町へ向かう。やがて帰還困難地域のエリアに入ると、周囲の景観は一変した。道沿いには荒れた無人の建物が残り、2011年から時が止ったような世界。国道6号に繋がる他の道は規制されていて、ただこの道を走るしかない。 富岡町に入ったところで、JR夜ノ森駅に寄ってみる。駅の東側は、2019年のキャンプイベント時はゲートで入ることができなかったが、避難指示解除に向けた準備のために、2022年から立入規制が緩和された。来年は、ぜひ桜が咲く頃に訪れて見たい。

国道から福島第一原子力発電所の敷地に建つクレーン群を

JR夜ノ森駅の東側では立入規制が緩和された
【天神岬公園キャンプ場到着、イベントスタート】
会場の天神岬スポーツ公園キャンプ場に到着すると、すでに結構な数のバイクが集まっていた。受付を済ませてテントを設営したら、先ずは買い出しへ。ギリギリ間に合うかなと思ったら、久しぶりに会う方々が以外に多くて、挨拶をしていると時間に余裕が無くなってしまった。「ここなら笑店街」で買い物をして戻ってきたら、ちょうど集合写真の撮影。なんとかそこへ合流して、続く賀曽利さんのトークを聞き、ふるまいの温かい豚汁を食べながら、やっと落ち着くことができた。


到着した15時頃、すでに場内には多くのテントが

賀曽利さんのトークショー

白熱の(?)じゃんけん大会
【星空の下、キャンプサイトで過ごす夜】
カソリさんのトークは先日のSSTRでの体験や、2021年のツーリングマップル取材、そしてみんなが心配した昨年の事故のお話など。その後、ツーリングマップルが商品のじゃんけん大会で一区切り。気がつけば焚き火場では大きく火が燃え上がっていた。 自分は知り合いの宴の輪に顔を出した後に、このイベントの最大の楽しみ、燃え上がる焚き火の場所へ。 焚き火というよりは、キャンプファイヤーに近いぐらいに豪快に燃える火と時折聞こえる波の音。天気ももってくれて、月と星もきれいに見える。 結局深夜2時頃、賀曽利さんがいつものように焚き火の横で就寝したタイミングで自分のテントに戻った。

それぞれのテントで思い思いの時間を過ごす

焚き火の向こうは太平洋の大海原

月夜に焚き火を囲む至福のひととき
【次回の開催を楽しみに楢葉町を後にする】
明けて日曜日。 7時過ぎに起きたが、すでに賀曽利さんは出発した後だった。話では4時過ぎに出発したと言う。ほんと、旅の鉄人だ。 ほかの参加者の中にもすでに撤収をすませている人がいた。ずらっと並んだバイクに、あわただしく撤収して出発していくライダー。ふと、北海道のキャンプ場の朝を思い出す光景だった。 自分はとくに今日の予定は決めていなかったので、のんびりと撤収。帰途につく知人に挨拶を繰り返していたら、気がつくと自分1人が残った。 今回のイベントの主催者のひとり、渡辺さんに挨拶をして、キャンプ場を出発。予報では夜から雨だという。見上げた空には怪しい雲も見える。寄り道はせず、まっすぐ戻ることにしたが、昨晩しおかぜ荘で入浴していなかったので、道の駅ならはに寄って、温泉で汗を流すことにした。黄褐色のじつに濃厚な温泉だった。

宴の跡、用意された薪はすべて燃やし尽くしたとのこと


出発前に天神岬公園海岸線を見下ろす
【帰路はおすすめルートを走りながら】
国道6号から県道35号、41号と進んで、ツーリングマップルでおすすめルートになっていた石森山付近の一般道を走っていわき市の中心部へ。どこから高速に乗ろうか思案したが、いわき湯本温泉を通り、勿来まで走ることにした。勿来からさらに県道10号を走ろうかとも思ったが、結局いわき勿来ICで常磐道に入った。 しばらく走っていると、猛烈な眠気に襲われて、これは危険だと関本PAに入る。 「ここで食事かな」 そう思って建物に入ると、カーン、カーンと中華鍋を振る音が。 「お、これは期待できる?」 と、ここで昼食にする。今回は麺類にしたが、機会があれば定食も食べてみたい。

ニラレバ炒めがのるスタミナパワー麺で元気回復
【渋滞を避けて、噂の新スポットへ】
東屋で仮眠をして出発。このまま高速だけは退屈かな、とも思いはしたが、日が差したり、どんより曇ったり、めまぐるしく変わる空模様に、夜の天気も気になったので、寄り道はせずに帰ることに決めた。 友部SAで休憩してさらに常磐道を南へ。すると、渋滞情報の表示が現れた。段々と表示される距離が長くなるのでどうしようかと思案しているときに、あることを思いだした。それで、谷田部ICで一般道へ降りた。 じつは用品メーカーのタナックスが社屋横になにやら「ループTスポット」という場所をつくったと聞いていたので、寄ってみることにしたのだ。利根川を渡って現地到着。ちょうど日没となったので、ここを二日間のゴールとした。

地面にはコーポレートシンボルマーク「ループT」のロゴ。後日、自動販売機も設置されたそう
【あとがき】
当初はどれくらいの人が集まるのかなと、思っていたが、最終的に100人近くの参加があったとのこと。自身もコロナ禍でなかなか会う機会が少なくなっていた旧知の人と思うよりも多く会うことができた。 思い出してみれば、2017年の時は震災の影響が残っていて、買物や給油など施設が揃っていなくていろいろと大変だった。それが、今は「ここなら笑店街」もできて、公園にもキャンプ場にも人が多く集まっている。時間の流れをあらためて実感した。 次回の開催は未定ですが、今から楽しみですね。もちろん参加しますよ!