2022.06.24

"裏"ツーリングマップル!? -地図に載せきれない・載せられない取材ネタ- Vol.13 本当は入れたい「東京」の名所~

ツーリングマップルでは、毎年各エリアの取材担当がバイクで実走取材を行っています。取材は春から秋にかけて合計で約30日間ほど行われ(準備期間を含めるともっと日数をかけています)、その中で、担当者はいろいろな情報を入手します。しかし実際に地図上に載る情報は、その中のごく一部にすぎません。ツーリングマップルは本なので、スペースに限りがありますし、すごくおススメなんだけどたくさんのお客さんが一度にくると対応できない施設や、いつやめるか分からないお店なども…。そんなさまざまな事情で紙面に載せられなかった情報を、今回”裏”ツーリングマップルとしてご紹介していきます。 今回は関東甲信越担当、フィネスの中村さんから、ほとんど情報が載っていない「東京」のスポット紹介です。

著・フィネス中村

【隠れたツーリングスポット?「東京」】


「関東甲信越版」と謳っていますが、何故か拡大図が無い(関西版には大阪中心部の拡大図があるのですが...)大都会「東京」。確かに、オートバイでの旅の目的地としてはあまり選ばれない場所ではあるのですが、ほんとうはコメントを入れたい場所がたくさんあります。そんな場所をいくつか紹介しましょう。

【皇居東御苑(江戸城趾)】


東京の中心に今も残る城跡。現在は、皇居となっていて、東御苑は一般に公開されています。東京の中心部に、今もこれだけの堀や石垣の城趾が残っていて、周囲のビル群とは全くの別世界の景観となっているのが凄いですね。本丸には巨大な天守台が残っていて、時々天守再建の話題が出ますが、このままでいいかな、と思いますね。

丸の内の高層ビル群と桔梗門のそばにある桜田巽櫓

【浜離宮恩賜庭園】


東京都内にはかつての大名屋敷跡などを利用した庭園がいくつかあり、どれも都会のオアシスとして、自然を体感できる場所として人気です。その中のひとつ、東京湾に面した浜離宮恩賜庭園は、今も海水が出入りする「潮入の池」や、鴨の狩猟をしていた鴨場の遺構などがあり、ほかとはちょっと趣が異なるのがいいですね。 また、浅草から隅田川に架かるいくつもの橋をくぐり抜けて、水上バスで入園という体験もここの魅力です。ただ2022年4月から運航が休止されています。早い運航再開を望むところです。

湖面に中島の御茶屋がある潮入の池

【晴海客船ターミナル】


東京都の夜景スポットだった国際航路の客船ターミナル。残念ながら今年の3月で閉鎖されました。ツーリングマップルには展望マークだけひっそりと入れていたのですが、ほんとうはコメントも入れたかったスポット。現在、周辺は東京オリンピックの選手村跡を活用する「HARUMI FLAG」として新しい街づくりが進行中です。ターミナルの撤去は残念だけど、新しい街の誕生は楽しみですね。

解体工事が進む晴海客船ターミナル

【駐輪場と充実した交通網を活用して観光】


バイクで東京観光なら、駐車場にバイクを停めて、公共交通機関やシェアサイクルなどを利用するのがおすすめです。 車はいいけど、オートバイはNG、駐輪場も原付まで、と以前は都内でバイクを駐車できる場所は、なかなか見つからなかったのですが、最近は二輪車も利用できる駐車場が増えてきました。 個人的におすすめは東京駅周辺の有料地下駐車場。天候を気にすることなく、セキュリティ面でも安心。なにより、JR東京駅やほとんどの地下鉄の路線が乗入れている大手町駅が近いので、都内各地へのアクセスも便利です。また、はとバスのツアーに参加というのもおつですね。

こういった地下駐車場なら長時間の駐車もいろいろと安心

ツーリングマップルでも、東京の詳細紹介ができるようにしたいところです!


中村さんの東京案内、いかがでしたか。ツーリングというとどうしても郊外に出ていくイメージですが、都会のツーリング、あるいはバイクを降りての観光にも独特の魅力があるものです。高層ビル群の谷間を走る感覚、嫌いじゃないです。平日のオフィス街のエネルギーや、きらびやかな夜景も都会ならではですね。そんな紹介も今後していきたいなと思いました。

左:通常版(税込¥2,200) 右:R版(税込¥3,300)