2023.04.03

春が来た!ツーリングシーズン到来のこの時期オススメのスポット<東北編>

季節は春へ。ポカポカと暖かな日も多くなって、バイクツーリングもシーズンイン。花も咲き始めて、走りながら見える風景もだんだんとカラフルになっていくこの時期に目的地にしたいスポットやエリアをご紹介。今回は東北編です。

著・賀曽利隆

【紹介スポット】


1.三春の滝桜と枝垂桜を巡る 2.JR福島駅から桃源郷のような花見山公園へ 3.白石川堤防上の桜並木、「一目千本桜」を見る 4.小名浜の「いわき・ら・ら・ミュウ」で海鮮料理を食べる 5.松川浦で名物の「めひかり」を食べ、大洲松川浦ラインを走る!

1.三春の滝桜と枝垂桜を巡る


梅桃桜が一度に咲き競うところから「三春」の名があるが、三春の滝桜(ツーリングマップル東北14I-3/関東甲信越98I-3)は山高の神代桜(山梨)、根尾の淡墨桜(岐阜)と並ぶ「日本三大桜」。樹齢千年を超える紅枝垂桜の巨木で、満開の桜の花は滝が流れ落ちるような見事さ。 近くには滝桜の娘の地蔵桜(郡山市、ツーリングマップル東北14J-4/関東甲信越98J-4)、国道349号の風越峠下には妹の永泉寺の桜(田村市、ツーリングマップル東北14M-5/関東甲信越98M-5)がある。この一帯は枝垂れ桜の名所。地元の郡山観光交通の「枝垂れ桜花番付」では、滝桜が東の横綱、地蔵桜が西の横綱になっている。

三春の滝桜は「日本三大桜」の筆頭格。滝のように流れ落ちる紅枝垂桜の花がすごい。訪問日は4月20日

大勢の人たちが満開の滝桜を見にやってきた。東北の春を象徴するかのようなシーンだ

滝桜から県道40号を南に行ったところにある地蔵桜への訪問も同じ4月20日だが、まだ5分咲きといったところだった

永泉寺の桜も同じ4月20日だが、まだ開花前。この一帯は丘陵地帯なので、高度によって開花の時期が違ってくる

これが「枝垂れ桜花番付」。滝桜は東の横綱、地蔵桜は西の横綱。永泉寺の桜は西の関脇に入っている

2.JR福島駅から桃源郷のような花見山公園へ


「奥の細道」の芭蕉と曽良の像が建つJR福島駅前を出発し、郊外の国道114号東側にある花見山公園(ツーリングマップル東北24J-6)へ。 ここでは梅、桃、桜が一度に咲き誇り、桃源郷のような風景が見られる。30分コース、45分コース、60分コースの散策路があり、花見山の山頂展望台からは福島の市街地を見下ろし、その向こうに連なる残雪の吾妻連峰から奥羽山脈の山並みを一望する。花と残雪の対比が色鮮やか。入園無料の花見山公園で東北の春を満喫! ※臨時駐車場利用時は環境整備協力金バイク1台500円、詳細は下記リンク先を参照ください

「奥の細道」の芭蕉と曽良の像が建つJR福島駅の東口を出発

花見山公園に到着。菜の花畑の向こうに満開の桜を見る

梅、桃、桜が競うようにして一斉に咲いている

青空を背景にした満開の桜を見ながら花見山の山頂へと散策路を歩いていく

花見山の山頂展望台からの眺めは絶景。福島の市街地越しに残雪の吾妻連峰を見る

3.白石川堤防上の桜並木、「一目千本桜」を見る


宮城県の大河原町から柴田町にかけてつづく白石川堤防上の桜は「一目千本桜」(ツーリングマップル東北30E-4)と呼ばれている。その数は約1200本。残雪の蔵王連峰を背景にした千本桜は絵のようだ。満開の桜が青い白石川の川面に映っている。 ここは「みちのく三大桜名所(弘前公園、角館、北上展勝地)」に負けない桜の名所。大河原は奥州街道の宿場町で、町の入口には延喜式内社の大高山神社がある。白石川の上流、七ヶ宿町には東北の名瀑、滑津大滝(ツーリングマップル東北29F-5)がある。

満開の一目千本桜越しに大河原の町並みが見えている

白石川の川面には一目千本桜が移っている

一目千本桜を見ながら白石川右岸のの堤防上の道を行く

大河原の町の入口にある延喜式内社の大高山神社を参拝

一目千本桜の約50km上流にある滑津大滝。国道113号沿いの名瀑だ!『ツーリングマップル東北2023年度版』の巻頭でも「賀曽利隆が選ぶ・東北の名瀑10選」のひとつとして紹介している

4.小名浜の「いわき・ら・ら・ミュウ」で海鮮料理を食べる


「いわき・ら・ら・ミュウ」(ツーリングマップル東北5J-3/関東甲信越84J-3)は小名浜の人気スポット。バイク専用の広い駐車スペースもある。対岸には東北最大の水族館「アクアマリンふくしま」が見える。 海産物を売る店が何軒も入っているが、ここの1階、2階にはそれぞれに趣向を凝らした海鮮料理などのレストランが何軒もある。それらを見てまわるのは楽しい。ぼくはそのうち「めし処福助」で「マグロ丼」を食べた。そしてここから出る観光遊覧船に乗って小名浜港をまわった。

小名浜漁港に到着。ここは魚市場前の岸壁

小名浜の人気スポット「いわき・ら・ら・ミュウ」

「めし処福助」の「マグロ丼」を食べる

「いわき・ら・ら・ミュウ」から出る観光遊覧船に乗って小名浜港をまわる

5.松川浦で名物の「めひかり」を食べ、大洲松川浦ラインを走る!


相馬に近い太平洋岸の潟湖、松川浦(ツーリングマップル東北25L-4)は風光明媚。ここには松川浦漁港があり、海鮮料理を食べられる宿や店が何軒もある。 そのうち「旅館斎春商店」(ツーリングマップル東北25L-4)のレストランで昼食の「めひかり唐揚げ定食」を食べた。「めひかり」は漢字で書くと「目光」。浜通りではよく食べられる魚。「旅館斎春商店」では、その干物を売っていた。 松川浦から松川浦大橋を渡り、砂嘴上の大洲松川浦ラインを走る。右手に松川浦、左手に太平洋を見ながら走る気分は最高!

風光明媚な潟湖の松川浦を眺める。ここには松川浦漁港がある

松川浦の「旅館斎春商店」のレストランで昼食※現在は仮店舗で営業中

「めひかり唐揚げ定食」

松川浦の海への出口にかかる松川浦大橋を渡る。前方には鵜の尾岬が見えている

大洲松川浦ラインを走る。砂嘴上の快走路。右手が松川浦、左手が太平洋