2023.08.28

【夏のツーリング】暑さを避けて早朝&夜に訪れたいツーリングスポット5選~中部北陸編~

予想以上の猛暑が続く2023年の夏。昼間のツーリングは、快適ではないとともに、時には危険な状況になることもあるので、できれば避けたいですね。そうなると、早朝や、暑さがやわらぐ夜にお出かけはいかがでしょう。また、少し早く宿泊場所に到着して、町歩きや自然観察なども良いですね。 第6回は中部北陸エリアでそんな昼間の時間を避けて訪れたいスポットを紹介します。

著・内田一成

オススメはココ!


1.千里浜【石川県】 2.古川の街歩き【岐阜県】 3.宇津ノ谷峠の歴史トンネル【静岡県】 4.高ボッチからの夜景【長野県】 5.野沢温泉湯巡り【長野県】

1.千里浜


SSTR(サンライズ・サンセット・ツーリング・ラリー)の舞台としてもすっかり有名になった千里浜は、日本海に面して夕陽がきれいなところだが、逆に陽が回ってこない早朝もおすすめ。涼しい風が海から吹き上がってくる。 夏の間は、砂浜に名物の焼きはまぐりや食事のできる浜茶屋が並ぶ。じつは、千里浜方面を取材するときは、この浜茶屋で涼みながら、馴染みのおばちゃんといろいろ話をするのが楽しみなのだ。最近は、カフェスタイルの店も出ているけれど、やっぱり昔ながらがいい。 ツーリングマップル➡中部北陸 P.95 C-5

千里浜というと風景ばかりに目が行くが、浜茶屋の味とおばちゃんの話がまたいいのだ

2.古川の街歩き


飛騨というと真っ先に思い浮かぶのは高山だけれど、いかにも観光地化されて、人であふれる高山よりも、少し北にある古川のほうが落ち着いた古都の雰囲気が残っていて好きだ。 まちなかには鯉の泳ぐ清流が涼しい風を運び、とくに夕暮れのほのかな街明かりが灯り始める時間は気持ちがいい。高山も、原宿の雑踏のようになる昼間はおすすめできないが、朝夕の地元の人が涼みながらそぞろ歩きしている時間帯はいい。 ツーリングマップル➡中部北陸 P.78 H-4

冬には用水沿いに灯籠が並び「三宮参り」の参道となる。そんな様子も想像しながら散策

3.宇津ノ谷峠の歴史トンネル


旧国道1号線の静岡市と藤枝市岡部町を結ぶ宇津ノ谷峠は、東海道の難所の一つとして広重の浮世絵でも有名だが、その峠下には、明治、大正、昭和それぞれの時代のトンネルがある。今は国道のバイパスができて、ここを通る車も人もほとんどなく、往時の雰囲気を偲ぶことができる。そして、鬱蒼とした谷筋を貫くトンネルは、ちょうど風の通り道となっていて、夏のツーリングで火照った体を気持ちよく冷やしてくれる。 ツーリングマップル➡中部北陸 P.22 E-3/関東甲信越 P.6 C-5

昼間でも涼しい風が吹き抜けて気持ちいい。とくにレンガ造りの明治トンネルは風情が格別だ

4.高ボッチからの夜景


長野県塩尻市と岡谷市にまたがる高ボッチ高原は、標高1,665mの高ボッチ山の頂上近くに広がる絶景の高原。昼間でも麓より10℃あまり涼しい別天地だが、とくに夜景が素晴らしい。眼下には諏訪湖が広がり、その周囲を街明かりが星屑のように埋める。そして、その先には優美な裾野とともに富士山のシルエットが浮かび上がる。展望台までオートバイで登れるのも嬉しいところ。テントマットだけでワイルドにビバークしてもいい。 ツーリングマップル➡中部北陸 P.72 I-1/関東甲信越 P.44 I-1

諏訪湖を囲む夜景がじつに美しい

5.野沢温泉湯巡り


暑いとどうしても涼しいものを求めるのが人情だけれど、逆に温泉で温まり、外の風に吹かれれば対照的に涼感も深まろうというもの。 長野県の野沢温泉は冬はスキーのメッカともなる高原にあるので、湯上がりの涼感はなおさら爽やかだ。ここには温泉街の中に13もの外湯があって、それぞれに効能も異なり、昔は農閑期の湯治場として栄えた。せっかくだから、まちなかに宿をとって、浴衣姿で湯巡りを楽しみたい。 ツーリングマップル➡中部北陸 P.101 I-4/関東甲信越 P.78 I-4

野沢温泉街の中心に建つ共同湯の大湯。風情ある建築が目を引く(引用:まっぷるトラベルガイド)