2023.11.10

【道の終わりまでGO!】終点でステキなことが待っているスポット~北海道編~ 

旅先で見つけた新しい道。地図で見ると行き止まりだけれど、終点には何があるのだろう、と興味をひかれることはありませんか。ここではそんなスポットを5つ選んでご紹介。第 回は北海道編をお届けします。

著・小原信好

1.稚内市開基百年記念塔(稚内森林公園)【稚内市】 2.桃台猫台展望台【礼文町】 3.歌島林道(歌島高原)【島牧村】 4.士幌高原(道道661号)【士幌町】 5.野付半島【標津町・別海町】

1.稚内市開基百年記念塔(稚内森林公園)【稚内市】


マップ

稚内市街からや礼文島、利尻島へのフェリーから見えるのが、「稚内森林公園」にそびえ立つ「稚内市・開基百年記念塔」である。1978年に建てられ、海抜240m地点から稚内市街地はもちろん、利尻島、礼文島の両島の他、宗谷丘陵までも眺望する。6〜9月は夜間営業で日本海に沈む夕陽や稚内の夜景を堪能することができる。樺太(現サハリン)や、間宮林蔵、アイヌ民族の資料が展示されている「北方記念館」も併設されている。 ツーリングマップル➡北海道 P.65 B-3

展望階からの眺望。「利礼の丘」(ツーリングマップル北海道 P.65A-3、現在、車両進入禁止)への道が延びている

稚内港を望む 利尻島、礼文島へと行き交うフェリー 船のある景色も魅力的だ

稚内を訪れても行く機会が無かった旅人も多いはず。「稚内市開基百年記念塔」はオススメです!

2.桃台猫台展望台【礼文町】


マップ

最北の島「礼文島」の西海岸、道の行き止まりにある展望台。目の前には日本海が広がり、断崖絶壁の海岸近くにある岩が、猫が後ろを向いているようなシルエットで「猫岩」と呼ばれている。振り向くと強大な「桃岩」が聳え立っている。その形は名称通り、桃そのものである。付近は、標高が低いにもかかわらず、高山植物が群落しいる貴重な地である。ちなみに展望台駐車場の先は、歌って踊る昭和テイストを残す宿「桃岩荘ユースホステル」。 ツーリングマップル➡北海道 P.59B-4

右が桃岩。バイクが写っているのわかるかな?

この夕陽を見るために島に渡った!

3.歌島林道(歌島高原)【島牧村】


マップ

「ツーリングマップル北海道R版」2023年度版の表紙撮影地。何年も撮影のチャンスを狙っていたが、天候に恵まれなかった絶景林道。行き止まりには、NHKなどの中継所が建っている。国道229号沿いに案内板は無いので、歌島神社を目標に。神社の北側に進入道路がある。頂上までは約5.3kmのダート路面で全体的に走りやすいが、一部荒れている場所があるので、走行には要注意だ。また、ヒグマの出没もあるので、クマ対策も必須。 ツーリングマップル➡北海道 P.15 I-3

海を望む道内屈指の絶景林道だ!

開放感ある景色が広がり、東側に羊蹄山、西南には島牧村市街を望む

4.士幌高原(道道661号)【士幌町】


マップ

「道道661号」は「士幌然別湖線」という名称通り、「然別湖」まで道を通して「道道85号」へアクセスする計画だった。しかし、周辺にはエゾナキウサギなどの野生動物が生息しているということで、自然環境保護の観点から計画を中止し、道は未完成のまま行き止まりとなっている。その行き止まりポイントが十勝平野を眺望する絶景地なのである。 ツーリングマップル➡北海道 P.26 D-1

手前に「ヌプカの里」という観光施設があるが、行き止まり地点には訪れる観光客も皆無で穴場感がハンパない

「士幌高原」の北東部には人気スポットの「ナイタイ高原牧場」(ツーリングマップル北海道 P.34 E-5)がある

5.野付半島【標津町・別海町】


マップ

日本の最果て感が感じられる半島で、全長約26kmの日本最大の砂嘴(さし)。森を海水が侵食してできた、立ち枯れた木のトドワラが見られることで有名だったが、現在はほぼ見られず、半島の中間地点のナラワラでその独特の風景を見ることができる。サギやエゾシカなど多くの動物達が生息してる。またほかの島との貿易拠点だった、「キラク」という集落があったと伝わるが明確な記録が無いため、「幻の街」と呼ばれていて、歴史的なロマンも感じる、道内イチオシのスポットである。 ツーリングマップル➡北海道 P.44 H-6

「トドワラ」はすでに数えるくらいの枯れ木が残るのみ。対岸の「尾岱沼漁港」(ツーリングマップル北海道 P.44 F-6)より運航している観光船での上陸も可能

「道道950号」の両脇が海。国内でも珍しい道路である

夕暮れ時、北海道特有の矢羽根標識がシルエットになって旅情感のあるカットが撮影できた

「ナラワラ」(ツーリングマップル北海道 P.44 F-5)

立派なツノを持つエゾシカに出会った