Touring
2024.07.22
【ツーリングマップル取材担当が選ぶ】ご当地みやげ5選~東北編~
ツーリングで遠方に行くと、おみやげを買いたくなりますよね! でもいざ、道の駅やSAPA、直売所などに行くと、品物が多すぎて迷っちゃうこともしばしばです。各地の特産品や、ソウルフード、ローカルスーパーの人気商品などを、毎年見ているツーリングマップルの取材担当者が、超個人的な好みで選ぶ、 「ここに行ったらこれを買う!」 「これが私の大定番!」 そんなご当地みやげをご紹介。第二回は、東北担当の賀曽利さんです!
▶東北のご当地みやげ5選◀
1.閖上湊神社のライダーズ守(宮城県) 2.BAUM HOUSE YONOMORIのバウムクーヘン(福島県) 3.フルーツラインの福島の桃(福島県) 4.山形のさくらんぼ(山形県) 5.高畠ワイン(山形県)
1.閖上湊神社(ゆりあげみなとじんじゃ)のライダーズ守(宮城県)
2011年の東日本大震災の大津波で町が壊滅した名取市の閖上(ゆりあげ)は、その後、10年以上たって復興が進んでいる。日曜日と祝日に開催される「閖上朝市」は活況を呈し、よりどりみどりの食事処が並ぶ「かわまちてらす閖上」(ツーリングマップル東北 P.34 K-7)は人気のスポットになっている。そんな閖上に閖上湊神社(ツーリングマップル東北 P.34 K-7)が再建され、閖上復興のシンボルになっている。 再建された閖上湊神社は2023年の10月21日、東北で初のライダーズ神社になった。当日の式典には日本各地から大勢のライダーがやってきた。宮司の伊藤英司さんもライダーで、3台のカワサキ車を所有し、『ツーリングマップル』を愛用してくれている。そんな閖上湊神社の「ライダーズ守」は大人気で、多くのライダーが買い求めにやってくる。 閖上湊神社を参拝し、社務所で「ライダーズ守」を購入したら、「かわまちてらす閖上」の気に入った店で食事をする、というのがおすすめコース。ここには造り酒屋の「佐々木酒造店」もあるので、みやげに地酒の「宝船 浪の音」を買って帰るのも良い。
閖上の日和山に祀られている、閖上湊神社と富主姫(とみぬしひめ)神社の神籬(ひもろぎ)
閖上湊神社(ツーリングマップル東北 P.34 K-7)
見事に再建された社殿と宮司の伊藤英司さん
ライダーズ神社旗揚げの式典には日本各地から多くのライダーが集まった
閖上湊神社の「ライダーズ守」は大人気
2.BAUM HOUSE YONOMORIのバウムクーヘン(福島県)
浜通りの桜の名所、富岡町の夜ノ森にバームクーヘン工房と店舗が誕生した。2023年にオープンしたばかりの「BAUM HOUSE YONOMORI」だ。夜ノ森の桜並木から北側の道路沿いにある。常磐線のJR夜ノ森駅にも近い。復興にはまだほど遠い夜ノ森にこのようなバームクーヘン専門の工房が誕生したのは驚きだ。周囲に家はまだほとんどないが、そんな中での開業。何としても成功して欲しい。富岡産『天のつぶ』100%の米粉で作っているのが特徴で、3種の味を販売している。 さっそく店に入り、「プレーンS」(1296円)を購入した。小さい手のひらサイズのKIBO BAUM(324円)もある。購入したプレーンSを夜ノ森駅の待合室で食べたのだが、絶品といっていい味の良さ。バームクーヘンはドイツ発祥の菓子だが、ドイツ語でバームは木、クーヘンは菓子を意味するという。「BAUM HOUSE YONOMORI」では「バウムクーヘン」といっている。夜ノ森のバウムクーヘンは富岡町にとどまらず、浜通りの名物になって欲しいと願うばかりだ。
夏の夜ノ森の桜並木
BAUM HOUSE YONOMORIの工房と店舗
ショーケースに並ぶバームクーヘン
「BAUM HOUSE YONOMORI」のYONOMORI BAUM
こちらはミニサイズのKIBO BAUM
3.フルーツラインの福島の桃(福島県)
国道13号と国道115号を結ぶ県道5号は通称「フルーツライン」。磐梯吾妻スカイラインを走る時によく使うルートだ。この県道5号沿いには、季節ごとのフルーツを売る店が並び、とくに「桃」が旬の時期はにぎわう。 ある年の8月下旬、磐梯吾妻スカイラインを走った後で、そのうちの1軒「丸中観光果樹園」でバイクを止めた。観光果樹園には桃がたわわに実っていて、休憩がてら試食させてもらった。黄金桃や白桃の川中島は超美味。炎天下を走ってきた疲れがいっぺんに吹き飛ぶような桃の甘さ。「これは自分一人で食べていては申し訳ない」と、留守を守ってくれている妻に、福島の桃を宅急便で送った。
フルーツラインの丸中観光果樹園で止まる
観光果樹園には福島の桃がたわわに成っている
店内で試食させてもらう
見よ、この瑞々しさ。福島の桃のうまさといったらない
丸中観光果樹園から妻のもとへ宅急便で送ってもらった
4.山形のさくらんぼ(山形県)
山形のさくらんぼを食べ歩いた。さくらんぼといえば山形だ。 まずは寒河江市の国道112号沿い、道の駅 寒河江(ツーリングマップル東北 P.39 C-7)へ。ここにはさくらんぼのモニュメントがあり、館内には壁一面にさくらんぼが描かれたデコレーションもある。「さくらんぼ会館」ではさくらんぼ狩りの案内をしている。しかし売られていたのは時間が早かったせいか、黒いさくらんぼだけ。ちょっとおおざっぱな味わいのそれを食べた。さくらんぼ風味の「さくらんぼソフトクリーム」も食べた。 次は飯豊町の国道113号沿い、道の駅 いいで(ツーリングマップル東北 P.28 F-5)。ここでは山形生れのさくらんぼの「南陽」が山積みになって売られていた。それを1パック、買って食べた。美味。これぞ夏の山形の味覚といったところだ。そのあとレストランで山形名物の「冷しラーメン」と「いも煮」を食べたが、いも煮の小粒のいも(里芋)はうまかった。 最後は東根市の国道48号沿い、安達農園(ツーリングマップル東北 P.39 H-7)。ここでは「佐藤錦」を食べた。「これぞさくらんぼ」という味。超美味。「佐藤錦」に感動したカソリ、可愛い孫にそれを食べさせたくて長男夫婦に送った。「安達農園」は国道48号の関山の交差点近くにあるが、ここで分岐する県道29号(月山眺望ライン)沿いには果樹園がつづく。それはまさに「果樹王国・東根」を思わせる風景だ。
道の駅 寒河江 チェリーランドにやってきた
道の駅 寒河江 チェリーランドの黒いさくらんぼ
道の駅 いいででは「南陽」が売られていた
道の駅 いいでの「南陽」は美味
東根の安達農園で「佐藤錦」を食べた。超美味!
5.高畠ワイン(山形県)
東北中央道からも見える高畠ワイナリー(ツーリングマップル東北 P.28 K-6)は、高畠町の国道13号から入っていく。その入口に立つ大きな看板が目印だ。山形新幹線のJR高畠駅からも近い。高畠ワイナリーの周辺は広々としたブドウ畑。高畠ワインの原料は高畠産のブドウだ。この一帯はブドウの栽培が盛んで、国道13号のゆるやかな峠を越えた米沢盆地の山裾の一帯はブドウ園になっている。そんな背景があっての高畠ワイナリー。創業は1990年。もうすでに、すっかり定着した感がある。梅雨の最中の平日に行ったのにもかかわらず、多くの観光客が来ていた。ここの駐車場は広い。 ワイナリーの中は見学可で醸造施設が見られる。高畠ワインや高畠ワイン関連の商品、ブドウジュースなどが売られいる売店では、甘口、辛口など各種ワインが試飲できるようになっている。思わず手が出そうになったが、 「ダメだ、ダメ、ダメ!」 と言い聞かせてグッと我慢した。梅雨末期の大雨の中を走ってここまでやってきたので、 「よくやったよ!」 と、自分自身へのご褒美ということで高畠ワインを1本、買った。辛口・ライトの「マスカット・ベーリーA」だ。 高畠から500キロ走って伊勢原市の我が家に帰り着くと、すぐに高畠ワインのコルク栓を開けた。飲みやすい赤ワイン。米沢牛のぶ厚いステーキでも食べながら飲みたいところだが、料理なしの「高畠ワイン」のみでいく。飲むほどに赤湯(南陽市)から高畠、米沢にかけての風景が目に浮かんでくる。イサベラバードが「東洋のアルカディア(桃源郷)」といったあの風景だ。
高畠町の高畠ワイナリー
高畠ワイナリーのブドウ園
高畠ワイナリーの醸造施設
高畠ワイナリーのワイン売場
我が家で飲む高畠ワイン