2025.04.02

2025春の中部北陸おすすめツーリングコース【日帰り編】

もうすぐ春ですね。冬の間は乗れなかったけれど、そろそろオートバイで出られるかなとソワソワ、ワクワクしていませんか?そこで、今年のツーリングシーズンスタートにおすすめの「春を感じられる」コースを、ツーリングマップル 各エリア取材担当者から紹介していただきます。 今回は中部北陸の「2025春のおすすめルート」日帰り編です。

著・内田一成

三河縦断、緑あふれる山里から歴史を味わいつつ、光あふれる海へ


春から新緑にかけてのメジャーコースはいろいろあって、のんびり景色を楽しみながら、ゆったり食事をとりつつツーリングしたいですね。といっても、インバウンドで混雑する観光地が多い昨今は、何かと気を使うことが多いものです。それでも東海エリアは静かなほうですが、密かな楽しみを味わいたいときに巡る、とっておきのコースを紹介します。

徳川家発祥の地といわれる松平郷の鎮守「松平東照宮」

三河湾を象徴する景色のひとつ、竹島

コース概要


START:猿投グリーンロード「力石IC」 ➡ツーリングマップル中部北陸 P.27 L-3/関西 P.59 L-3 GOAL:東名高速道路「音羽蒲郡IC」 ➡ツーリングマップル中部北陸 P.19 K-6/関西 P.49 K-6 今は豊田市に属する奥三河「足助」(あすけ)では、香嵐渓(こうらんけい)の紅葉が有名ですが、春から初夏にかけてはにぎわいも少なく、江戸時代から続く町並みをゆっくり散策できます。 ここから、通常ならさらに奥三河を北上するところですが、逆に南へと向かいます。静かな山里の雰囲気を楽しみながら「松平郷」(まつだいらごう)へ。ここは、徳川家発祥の地とされ、素朴な山村風景の中にも気品を感じます。家康も好物だったとされる三河のローカルフード、とろろ料理を堪能したいですね。 さらに南へ向かい、日本三大稲荷の一つ「豊川稲荷」にお参りして、三河湾へと抜けます。三河湾では、溢れる光と潮風が迎えてくれます。一日のうちに、静寂な山の空気から、元気の出る潮の香りまで、グラデーションのように移り変わる香りも楽しめるルートです。

1.古都足助から松平郷へ


昔は、奥三河の足助へのアクセスはかなり大変でしたが、新東名高速などの道路整備が進んでとても便利になりました。スタートはまず「猿投グリーンロード」の終点、力石ICから足助へと向かいます。足助には商家や宿場町の雰囲気が色濃く残り、四季折々の自然が美しく、春や夏の新緑も魅力的ですよ。

古い町並みがのこる足助の市街。のんびり散策しよう

足助からはあえて田舎道をたどって、松平郷[ツーリングマップル中部北陸 P.27 J-6/関西 P.59 J-6]へ。ここには「松平東照宮」や「高月院」があり、徳川家の原点に触れられます。そして、徳川躍進の栄養源になったともいわれる、とろろ芋の料理をぜひとも味わいましょう。

足助から松平郷への田舎道。その素朴な雰囲気と清浄な空気にリラックスできる

徳川家の菩提寺の一つである高月院

じんわりと滋養が体に染み渡る「とろろ」を使った料理は高月院そばの天下茶屋の名物

2.お稲荷さんにお参りして三河湾へ


松平郷を後にしたら、国道301号を一路東へ。国道から「本宮山(ほんぐうさん)スカイライン」に入れば、ワインディングを楽しめます。そして、本宮山頂上[ツーリングマップル中部北陸 P.20 C-4]からは、これから向かう三河湾が一望できます。

本宮山山頂のケルンと三河湾の眺め

国道151号に出て南に進むと、ほどなくして豊川の街に入ります。ここでは日本三大稲荷の一つ、豊川稲荷[ツーリングマップル中部北陸 P.20 B-7]にお参りしていきましょう。境内には千体を超える狐像が並ぶ「霊狐塚」があり、背筋から涼しくなる体験もできます。

日本三大稲荷のひとつ「豊川稲荷」

幽玄な雰囲気が漂う霊狐塚(れいこづか)

門前には、当然、お稲荷さんとも呼ばれる「稲荷寿司」の店が並ぶ

さらに南へ。三河湾に飛び出すと眩しい光が出迎えてくれます。弁天橋で本土とつながる竹島[ツーリングマップル中部北陸 P.19 I-7/関西 P.49 I-7]には「八百富神社」(やおとみじんじゃ)があり、縁結びや開運のスポットとして人気を集めています。

三河湾に浮かぶ竹島

島内には八百富神社があり、島を一周できる

光あふれる三河湾。これは由良海岸からの眺め

竹島近くの岸辺にある蒲郡温泉「ホテル竹島」では日帰り入浴もできるので、のんびりと三河湾を眺めながら湯浴みして旅の締めくくりとしましょう。

旅の仕上げは蒲郡温泉「ホテル竹島」の展望風呂で(画像引用:まっぷるウェブ)