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2025.04.22
ヘルメットの種類と選び方 初心者・リターンライダー必読!免許を取ったら揃えたい!装備品シリーズ【1】
みなさんこんにちは! 実は最近職場でにわかに、徐々にバイクブームがきてます。新しく免許を取る人やリターンする人さまざまですが、そのうち社内ツーリング部を立ち上げてツーリングに・・!そんなレポートを紹介できる日がくるかも(ワクワク)。 さてそんな仲間から「何買ったらいいんだっけ?」という声があったので「免許を取ったらシリーズ」として、初心者さんや、リターンさんに向け、何回かに分けて記事を書いてみようと思います。
まずは安全・安心にツーリングするための「装備」
ライダーにとっての装備は楽しいツーリングを支え、命を守る“防具”です。 まずは最初にそろえたい装備用品をカテゴリ別にご紹介します。特徴・選び方など、装備の全体像をつかんでくださいね。 第1回 ヘルメット 第2回 ジャケット&グローブ 第3回 パンツ&シューズ このようなラインナップでお届けしたいと思います。
第1回 ヘルメット:ライダーの命を守る最重要アイテム
何はともあれ、まず絶対に必要なのがヘルメット。これがないとそもそも(法的に)バイクに乗れません。 もしお近くに経験者がいるなら、一緒にお店に来てもらうといいでしょう。そういう人がいない場合でも、用品店で相談すれば親切な店員さんが解説してくれるはず。勇気を出して、相談してみましょう。 頭は人間にとって最重要部位ですから、ヘルメット選びはしっかりと。タイプによって特徴が違うので、以下のものから自分のスタイルや好みに合ったものを選んでください。
★フルフェイス「コレを選んでおけば間違いなし」
【フルフェイスの特徴】 顎までしっかりカバーしているので防御性能が高く、風切り音も少ない。冬の寒さもいくらか軽減してくれます(夏は暑い)。視界が悪そうなイメージもありますが、最近のモデルはその辺の問題もまったくなし。特にこだわりがないならフルフェイスにしておくのが吉です。モデル・カラーとも最も豊富で、好みのタイプが見つかりやすいでしょう。

フルフェイスヘルメットの例。継ぎ目がなく密閉性がある

防護性の高さは風切音の少なさにつながる
★ジェット(オープン)「開放感重視派に」
【ジェットの特徴】 顎部分が開いているので、顔周りが開放的で、街乗りや夏でも快適。ヘルメットのままでも水分補給ができるのがちょっと羨ましいです(byフルフェイス利用者)。顎の保護がないぶん、防御性はフルフェイスに比べ落ちます。風切音も大きくなってしまいます。しかし、着脱時に顔に当たる部分が少ないので、フルフェイスに比べるとメイク崩れなどが軽減できる、という声もありますね。

ジェット(オープン)の例。顔の前面が解放されている

オープンなだけに通気性はよく、パーツが少ない分軽量にも
★システム「合理主義なあなたに」
【システムの特徴】 フルフェイスとジェットのいいとこ取り。顎部分(チンガード)を上げ下げできる機構が搭載されています。どうしてもその複雑な機構から、重量と価格が高めになりますが、走行時の防御力は確保しつつ、停車時の解放感も得られるのはありがたいこと。種類はあまり多くありませんが、OGKカブトのRYUKIシリーズが、軽量化されていてカラーも豊富で定評があります。

システムヘルメットの例(OGKカブトのRYUKIシリーズ:公式サイトから引用)。閉じればフルフェイスに、上げればオープンに ※オープン状態では走れない

バランスの良さもシステムヘルメットの魅力
★オフロード「オフ車乗りや林道派に」
【オフロードの特徴】 障害物や泥が飛んでくるような激しいオフロード走行に合わせ、バイザーがついていたり、呼吸がしやすいように口元が前に出ていたりという特徴があります。通気性が高く、軽量である一方、高速道路には向いていないという声も。ただ最近の高性能モデルはそのあたりにも配慮されています。シールドがついていないモデルもあり、ゴーグルとの併用が前提の場合も。

オフロードの例。開口部の広さと口までの長さがしっかりとってある

オフロード走行に適した通気性と軽量性の高さ
ヘルメット選びのポイント-PSCマーク、SGマーク
購入時はPSC(国内安全基準)マークやSG(製品安全協会基準)マークの有無を必ず確認すること。PSCマークは義務で、これがないとバイク用ヘルメットとしては販売できないことになっています。逆に言えば、PSCマークのないヘルメットは運転用ではないということです。 SGマークは任意の規格ですが、安全性を保障するもので、たいていPSCマークとともに入っています。商品の欠陥による人身事故などには賠償金が出ます(ただし購入から3年まで)。 ネットで数千円で買えるような安価なものは決して選ばないこと。
購入はリアル店舗でフィッティングしてから
ヘルメットを買うときは、なるべく用品店等でフィッティングしてから買いましょう。特に初めて購入する場合は必須と思ってください。サイズはもちろんですが、頭の形状は個人差が大きいため、自分に合っていないヘルメットをかぶっているとツーリング中、頭痛に悩まされることも。せっかくの楽しいツーリングが台無しになります。用品店やメーカーによっては、頭の形状に合わせて内装の厚みを調整してくれるところもあるので(有償サービスの場合が多い)調べて活用しましょう。 巷では「俺はアライ頭」「僕はSHOEI頭だ」なんて言って、同じメーカーのヘルメットをかぶり続ける人もいますが、そのような頭の分類はありません(メーカーの方も言われていました)。たまたま自分の頭がそのメーカーのそのモデルに合っていた(合っていなかった)だけのことで、もっと言えば、ただサイズ選びの問題だったかもしれないのです。なので、ありもしないくくりに縛られる必要はなく、「いいな」と思ったヘルメットをフィッティングして、可能なら調整をしてもらって使いましょう。

ちゃんとフィッティングをしてみると、自分が思ってたサイズと適正サイズが違う場合も!
インカムの利用
バイクの「新・三種の神器」のひとつとも言われているインカム(あとの2つはスマホホルダー・USB電源・ETC車載器・スマートモニターなど。人によって挙げる神器が変わります笑)。インカムは運転中に同行者と話したり、音楽を聴いたりできるアイテムですが、現行のヘルメットは基本的にインカムの装着に対応しています。ただ、フルフェイスとジェットではマイクのスタイルが変わります。マイクが外に出る(アームマイクを使用する)ジェットではどうしても風切音が強くなりがちなので、そこも一つ参考にしましょう。

ジェットヘルメットの場合のアームマイク取り付け例。なんか、不思議なレトロ感・・
カラーやグラフィックはお好みで 期間限定モデルも
人気モデルではカラーやグラフィックが豊富に揃います。車両の色とヘルメットの色を合わせる人も多いようですが、無理に合わせる必要はありません。良く着る服装などとの組み合わせで選んでもいいですし、安全重視で明るい色を選んでもいいでしょう。数量限定カラーや受注限定カラーも多いので、売り切れには注意です。
ヘルメットの交換時期
ヘルメットは丈夫で身を守ってくれますが、当然使っていくうちに劣化する部分もあります。使用状況に応じて、買い換えをしましょう。以下SHOEIさんのサイトから引用させていただきます。 ========================= SHOEIヘルメットはさまざまな安全規格を満たすよう開発・製造されていますが、その耐用年数は使用状況に応じて変化します。一般的にはご使用開始から3年を目途に交換をお勧めしております。また次のポイントをチェックして、1つでも当てはまるようならその時点での交換をお勧めします。 ・転倒してヘルメット(頭)を打っている場合 ・使用頻度が激しく、あごひもや内装にほつれや擦り切れが見られるとき ・内装のウレタンがへたり、ヘルメットがゆるく感じるようになったとき。ヘルメットを被って頭を軽く左右に振り、ずれるようなら交換時期といえます。 ・発泡スチロールの内側の表面がボコボコとふくれあがり、黒く塗装されている表面に白く亀裂が入っている場合 =========================
ヘルメットの保管方法
適切な時期に交換するべきなのは分かるけど、ヘルメットは安い買い物じゃないので、なかなか買い換えるのも大変ですよね。長く使えるように、保管方法にも気を遣いましょう。 ★直射日光を避ける 紫外線の影響で素材が劣化したり、色あせしたりする原因となります ★高温多湿を避ける カビの原因になる ★内装は清潔に 取り外せる内装パッドは、適宜洗ったり拭いたりして汚れを取ります。 ★シールドは柔らかい布で拭く ティッシュやタオルで拭くと傷の原因になることも。傷がつくと視界が悪くなります。 このようにメンテナンスをしっかりすることで、長く快適に、安全に使うことができます。これもツーリングの一環として、楽しみながらやれるといいですね。
代表的なメーカー
最後に国内の3大ヘルメットメーカーを紹介しておきます。この3社の中から選んでおけば失敗はないでしょう。 ★SHOEI(ショウエイ) HUD(ヘッドアップディスプレイ)搭載ヘルメットの開発に代表されるような、先進技術の取入れにも積極的で、もちろんヘルメットの性能も高いです。SHOEIオフィシャルショールーム「SHOEI Gallery」を東京・大阪・横浜・京都・福岡に展開しており、ヘルメットの購入や精密なフィッティングサービスを受けられます(有料)。オフィシャルショールーム以外でも、全国のSHOEI TECHNICAL SHOPに認定されているバイク用品店では同様のサービスを受けることができます。 ★Arai(アライ) 「かわす性能」を重視した丸みを帯びた帽体形状が特徴で、安全性に対する徹底的なこだわりがあります。職人の手作業による丁寧な作りで、高い品質を誇ります。全国の用品店にアライの「ヘルメット講習会」及び「アライヘルメット特別技術講習」を受講修了したスタッフがいて、フィッティングサービスや修理・パーツ交換などに対応してくれます。ツーリングマップル東北担当のカソリさんはアライ一筋で「アライには何度も命を救われた」とおっしゃっています。 ★OGK Kabuto(オージーケーカブト) 日本人の頭の形に合わせた設計で、フィット感と快適性に優れています。コストパフォーマンスが高く、幅広い価格帯の製品を提供しているので初めてのヘルメットにもGOODです。スタイリッシュなデザインや、インナーサンシェードなど他社のヘルメットにない機能性も魅力。全国のプロフィッティングサービス認定店で、フィッティングサービスを受けることができます。自転車のヘルメットも作っていることから、バイクに乗らない人からの知名度も高いですね。
まとめ
というわけで、免許を取ったら(取る前に必要な場合もありますが)まず必要なヘルメットについてのお話でした。 走行中は必ずつけているものですから、自分の頭に合ったものを、きちんと選びましょうね。それでは次回、ジャケット&グローブに続きます。