
Report
2021.03.08
「2021年版の取材を振り返って」Vol.4~中国・四国編~
「2021年版の取材を振り返って」をテーマに、各著者が感じたことについて語ってもらうシリーズの第4回では中国四国担当の博田さんが取材中に印象に残った場所を紹介します。 2020年春の緊急事態宣言やその後も続くコロナ禍でいろいろなことが停滞した感もありましたが、新しく誕生したスポットもありました。
四国水族館(中国四国59E-1)
コロナ禍で正式オープンが6月にずれ込んだ「四国水族館」。宇多津ゴールドタワーの足元、道の駅「恋人の聖地うたづ臨海公園」に隣接しています。 海に面した建物では、瀬戸内の風景を眺めながら館内散策ができます。楽しみだった、瀬戸内の風景をステージにしたイルカのプレイングショーはコロナ禍で休止でしたが、夕日も美しそうな、海に面したプールで泳ぐイルカの姿を眺めることができ、ゆったりした気分になれました。 瀬戸内海を中心に「四国の水景」をテーマとした海から川まで豊富に展示される生き物たち。そのなかでも特に目を引いたのは、コツメカワウソでした。ちょこまかと動く愛らしいカワウソの姿は微笑ましく、写真に収めようと暫く水槽の前で粘りましたが、思うような写真は結局撮れずじまいでした。 ペンギンの餌やりタイムにも立ち会うことが出来ました。飼育員の方が、どのペンギンが何匹小魚を食べたかをチェックしながら餌やりしているのには感心させられました。現在はなんと、鳥インフルの影響でペンギンの展示は休止中、いろいろあるものですね。こちらも早く収束しますように!! GWや9月の連休、夏休み期間には、夕景も楽しめる21時までの営業になるのでまた改めて訪れてみます。
足摺海洋館「SATOUMI」(中国四国97H-4)
2020年7月にリニューアルオープンした足摺海洋館「SATOUMI」。実はオープン1週間前に訪れてしまうという大失態を演じてしまい、おかげで周辺取材はバッチリでした(笑)。「高知の海と黒潮の魚」をテーマに、さまざまな海の生き物が展示される足摺海洋館。海に流れ込む鮎やアメゴが泳ぐ淡水の水槽から始まり、まるで目の前の海につながっているかのように見えるウミガメが泳ぐ水槽へ。 足摺の海を再現した巨大水槽は海の上から海中の様子が見られる斬新な展示、なかでも円柱の水槽に1万匹のイワシが群れで泳ぐ煌びやかな姿に目を奪われました。ここでもカワウソの愛らしい姿が楽しめましたよ。 近くにあるリアルな海中の様子が眺められる足摺海中館(小学校時の家族旅行以来久しぶりの入館でした)や、船の上から海の様子を眺めるグラスボートの料金がセットになったチケットもあり、また不思議な奇石の続く竜串海岸散策もすぐそこなので、隣接のキャンプ場「スノーピーク土佐清水キャンプフィールド」(少し料金が高めですがオートバイでの利用も可)を利用して、ゆっくり楽しむのも良さそうでした。館内ガイドツアーやウミガメへの餌やり体験はコロナ禍で休止中だったので、収束すればまた訪れたいですね。
佐田岬御籠島(みかごしま)(中国四国88A-6)
ツーリングマップルの誌面を確認していたら、コメントが追加されていると気が付いたのが四国最西端佐田岬の先端の御籠島。調べてみると、2017年に芸予砲台跡と展望所が整備されて、佐田岬灯台付近から歩いて渡れる観光スポットに整備されていました。きっとしっかり取材してね、と編集部がコメントを入れてくれたのでしょう(笑)。 久しぶりに佐田岬先端まで歩きますか、と向かった日は、なかなか明けない梅雨空の真っ只中。しかも南風が強く駐車場から歩くのを躊躇するほど。ひとまず「危険を感じたら引き返そう」と歩きだします。 以前は砂利の部分もあった遊歩道も、舗装されて歩きやすくなっています。しかし、南側に開けた場所はなかなかの風雨。どうにか灯台までたどり着いて見渡すと、眼下に遊歩道が整備された小さな御籠島の島影が見えます。灯台下の使われなくなった畜養池から道が繋がり島に渡ることができて、幸い波は小さく無事、島に上陸。 砲台のレプリカが展示された洞窟を抜けると、大海原が広がっています。天気が良ければ九州まできっと見ることができるでしょう。洞窟を戻り、展望所に向かうと、海面近くからの佐田岬灯台の風景が見られ、とても新鮮な気持ちになれました。天気の良い日に再び来ようと足速に駐車場に戻ったのですが、途中何人かの方とすれ違い、自分も含め、「こんな天気の日に訪れる人がいるのだなあ」と愉快な気分で佐田岬を後にしました。
四万十川ジップライン(中国四国89L-7)
「道の駅四万十とうわ」(89L-7)を通りかかったのは、「ライダーズイン四万十」への調査に向かう途中でした。駐車場に、今までなかった施設があるなと覗いてみると「四万十川ジップライン」の案内があります。「これが噂のジップラインか」と眺めていると、ちょうど対岸の出発地に人が到着して、これからこちらに向かってくる気配なので、ちょっと見学することにしました。 四万十川の上に張られた並行する二本のワイヤーロープを、滑車を使い滑る感じでしょうか。「ゆっくり景色を楽しみながら、空中散歩するのかな」と思っていたら、予想に反して勢いよく到着地点のウッドチップの上に着地するという、スリリングなアドベンチャーでした。距離は200mほど、時間にして20秒くらいでしょうか。少し料金が高いかな、と思ったのですが、スタート地点の対岸へ渡るときは、水面から四万十川の景色を眺めながら、川船で移動し、帰りはジップラインで空中から川の風景を楽しむという、なかなか贅沢な趣向のようで、ちょっとやってみたくなりました。 調べてみると、ジップラインは四国内でも四万十川を含めて3か所ほどあり、今春には愛媛県砥部町の「こどもの城」と「とべ動物園」を結ぶ、700mを越える新たなジップラインもオープンするようです。今年はジップライン、楽しんでみたいですね。

四万十川ジップラインで四万十川を渡る!
道路情報
最後は道路情報です。 毎年、訪れる度に少しずつ延伸を続ける「山陰道」。ほぼ国道9号と並走する為アクセスも良く、無料区間も多いため、とても利用しやすい道です。しかしなにより、ところどころ開けた場所から見える日本海や、宍道湖の景色が抜群なんです。景色を楽しみながら距離も稼げるので、つい国道を避けて利用してしまいます。 鳥取市から島根県を通り、山口県下関市に至る日本海沿岸を繋ぐ、総延長380kmが計画されていて、現在鳥取~島根県出雲市にかけて建設が進み、全体の5割ほどが開通しています。センターポールで仕切られた対面通行区間も多いのですが、無料区間は流れもゆったり交通量も少なめ、出雲市以西は断続的な供用ですが、令和8年頃には鳥取・島根県内がほぼ繋がる予定なので、今から開通が待ち遠しいです。
【取材・撮影協力】
車輌:Tiger900Rally(トライアンフモーターサイクルズジャパン) ヘルメット:XDアウトライン(アライヘルメット) ウェア・グローブ・靴:GWMゴアテックスマルチクルーザージャケット/GWSゴアテックスデニムパンツ GWMX-OVERメッシュグローブ GベクターGWMX-OVERブーツ(ゴールドウイン) バッグ:GWMX-OVERリアバッグ35(ゴールドウイン)