Touring
2025.10.29
長野のツーリングスポット20選 高原と温泉で癒やされる旅
山岳県・長野には、ライダーを魅了するツーリングスポットが数多くあります。ビーナスラインや志賀草津高原ルートなど、絶景を望む峠道や高原ロード、湯けむり漂う温泉地まで、走るたびに新しい景色と出会えるのが信州ツーリングの魅力です。 今回は、長野でバイク旅を楽しむなら立ち寄りたいツーリングスポットを20か所厳選しました。高原のカフェや渓谷の休憩所、心身を癒やす温泉など、旅の途中でひと息つける場所を紹介します。
道の駅 日義木曽駒高原(木曽郡木曽町) 木曽路ツーリングの拠点に
国道19号沿いに位置し、木曽路を走るツーリング途中の立ち寄りに便利な道の駅。権兵衛峠や開田高原へ向かう分岐にも近く、ルートの中継点として活用しやすい場所です。 広々とした駐車場があり、給油や休憩をスムーズに済ませられます。売店では、名物の「どでかコーン優作」や木曽伝統の発酵食「すんき」など地元の味も楽しめます。 通年営業(冬季は一部短縮)、営業時間は8:30~17:30、無休、駐車場あり。
乗鞍高原 湯けむり館(松本市) 白樺林に包まれる乳白色の湯
標高1500メートルの高原に湧く天然温泉で、走行で冷えた身体をやさしく癒やしてくれます。湯は乳白色で湯の花が舞い、白樺林の静けさの中で心まで温まるよう。 乗鞍エコーライン方面との組み合わせも良く、走りの締めや宿泊前のひと風呂にぴったりです。通年営業、9:30~21:00、火曜休、駐車場あり。
上ノ平高原(下高井郡野沢温泉村) 季節の彩りを楽しむ静かな高原道
毛無山の中腹に広がる上ノ平高原は、季節の移ろいを感じながら走れる静かなエリア。初夏には高原の花が咲き、秋には紅葉が鮮やかに染まります。野沢温泉街とあわせて巡れば、絶景と温泉の両方を満喫できる王道の組み合わせ。 深緑のブナやシラカバ林を抜ける道はリズムよく走れ、写真撮影の停車ポイントも多く確保しやすいのが魅力です。開放期間は6月から11月まで。
湯の丸高原(東御市) ツツジ咲く山肌と開放感あふれる高原道
6月下旬、レンゲツツジおよそ60万株が一斉に咲き、山肌を朱に染める光景は圧巻。標高の高い高原を走る道は爽快で、菅平や美ヶ原方面へもつなげやすく、展望とワインディングを一度に楽しめます。 早朝は澄んだ空気と柔らかな光に包まれ、清々しい時間が流れます。通年利用でき、駐車場あり(大規模・約1500台)。
志賀高原の温泉(下高井郡山ノ内町) 標高差と湯けむりを楽しむ高原の拠点
熊の湯や高天ヶ原など温泉地が点在し、志賀草津高原ルートを巡るツーリングの拠点に最適。標高変化が大きく、季節や時間で景色や路面の表情が変わるのも魅力です。 夏は避暑地として、冬はスキーエリアとしても人気があり、通年で高原の自然を感じながら湯あみを楽しめます。湯上がりに頬をなでる冷気が心地よく、走行後の疲れをゆっくりと癒やしてくれます。
車山高原(茅野市) ビーナスラインを走る絶景高原ルート
霧ヶ峰の最高峰・車山の東側に広がる高原地帯。見晴らしのよい区間が続き、ビーナスラインの展望駐車場では停車して撮影を楽しむライダーも多く見られます。 夏は高原の風と入道雲、秋はすすきの波と澄んだ遠望が魅力。霧ヶ峰や八島湿原方面との周遊にも適しています。通年利用でき、駐車場あり(約1500台)。
斑尾高原(飯山市) 湖畔の静けさと稜線ビューを楽しむ高原道
北信五岳の裾野に広がる斑尾高原は、湖畔の穏やかな風景と雄大な稜線の眺めが魅力。希望湖を周回するコースや妙高方面への連携ルートもあり、変化に富んだ景観を楽しめます。 アップダウンは緩やかで走りやすく、途中でボートやサイクリングを挟んで休憩するのもおすすめ。ツーリングの締めくくりには、飯山の温泉に立ち寄るのも心地よい選択です。通年利用可能、駐車場あり(約1500台)。
しらびそ高原(飯田市) 南アルプスを望む天空の休憩地
標高およそ1900メートル。南アルプスの山並みに抱かれた高原は、まさに天空を走るような開放感に包まれます。道幅の狭い区間もあるため、景色を楽しみながら無理のないペースで走りたいところ。 天体観測にも適しており、夕刻から夜にかけては空と山が移ろう幻想的な光景に出会えます。開放期間は4月下旬から11月中旬、駐車場あり(約100台)。
蓼科中央高原温泉郷(茅野市) 渓谷と滝の音に包まれる癒やしの湯どころ
横谷峡や乙女滝周辺の遊歩道を歩きながら温泉を楽しめる、静かな高原エリア。ビーナスラインからの寄り道先としても便利で、湯上がりに高原の風を浴びる心地よさは格別です。 通年営業の温泉宿が点在し、渓谷の水音や杉木立の香りが旅情を深めます。落ち着いた景観は撮影にも向き、ツーリング途中の滞在にもおすすめです。
佐久高原(佐久市) 広い空と稜線が続くクルージングルート
妙義荒船佐久高原国定公園の一角に位置し、国道254号を軸に伸びる開放的な道が続きます。秋には沿道にコスモスが咲き、走行中の景色に彩りを添えます。 群馬方面や軽井沢側とつなげれば周遊性が高く、広い空と遠くの稜線を望む直線区間ではクルージングの気持ちよさを存分に味わえます。地域イベントの開催日もあり、立ち寄りの際は事前確認を。通年利用可能。
野麦峠(松本市) 乗鞍岳を望む静かな峠道
標高1672メートル。乗鞍岳を遠望しながら高原の空気に包まれる峠越えは、静けさと歴史の気配が交わる印象的な道です。野麦峠の館やお助け小屋を訪ねれば、この峠が歩んできた物語をより深く感じられます。 高山市方面へ抜ける周遊も可能で、緩やかなワインディングを楽しみながら走るのにちょうど良い区間。開放期間は5月上旬から11月下旬、駐車場あり(約45台)。
栂池高原(北安曇郡小谷村) 白馬連峰を望む高原リゾート
標高約800メートルに広がる栂池高原は、白馬連峰を望む開放的なロケーション。栂池パノラマウェイで自然園へ上がると、季節ごとに高山植物や紅葉が迎えてくれます。 白馬や大町方面とあわせて走れば、山を眺め、歩き、湯に浸かるという旅の流れを楽しめるエリア。通年利用でき、駐車場あり(約650台・一部有料)。
おんたけ高原温泉 こもれびの湯(木曽郡王滝村) 森に包まれる静かな湯あみ処
御嶽山の裾野に湧く温泉で、茶褐色の湯が疲れた身体をやさしく包み込みます。大きな窓を備えた内風呂と檜の露天風呂があり、飲泉も可能。 王滝村の森と沢音が寄り添う穏やかな環境で、走行後のクールダウンに最適です。通年営業、営業時間は13:00~18:00(7・8月は19時まで)。休業日は平日不定休、駐車場あり。
道の駅 美ヶ原高原(上田市) 北アルプスを望む高原の展望拠点
美ヶ原高原美術館に隣接し、北アルプスを望む雄大なパノラマが広がる道の駅。高山植物の彩る景観を眺めながら休憩でき、ビーナスライン周遊のハブとしても便利です。 標高が高く、天候によって気温が下がることもあるため、ウエア調整は忘れずに。通行期間は4月下旬から11月中旬、営業時間9:00~17:00、駐車場あり(約819台)。
旧碓氷峠 遊覧歩道(北佐久郡軽井沢町) 歴史の峠に風が渡る静かな散策路
見晴台へと続く約3キロの遊歩道は、木製の吊り橋や野鳥の声に包まれる穏やかな時間が流れます。走行の合間に立ち寄れば、緊張した身体をゆるめる良いクールダウンに。 軽井沢から中軽井沢、浅間白根火山ルートへとつなげば、峠の歴史と高原の風を同時に感じる周遊が楽しめます。通年利用可能。
分杭峠(伊那市) 伊那谷と南アルプスを望む静かな峠道
中央構造線上に位置する峠で、「気のエリア」として知られるスポット。標高1424メートルの分杭峠からは、伊那谷と南アルプスの稜線を一望できます。 冬期は国道152号が通行止めになるため、訪問時期の確認を。高遠やしらびそ高原方面とあわせて巡れば、走行の密度を高められるルート構成になります。駐車場あり(約100台)。
平沢峠(南佐久郡南牧村) 八ヶ岳を正面に望む展望スポット
標高およそ1450メートル。八ヶ岳連峰の迫力ある眺めが目の前に広がり、撮影にも適した絶景ポイントです。飯盛山への登山口でもあり、短いハイクを挟めばツーリングに奥行きが加わります。 清里から野辺山、麦草峠方面へつなぐルート上に位置し、景観と走行をどちらも楽しめる場所です。通年利用可能(冬期は一部閉鎖)、駐車場あり(約40台)。
大望峠(長野市) 北アルプスと戸隠連峰を望む静かな峠道
標高1055メートル、県道36号沿いに位置する峠。展望台からは北アルプスと戸隠連峰が重なり合う雄大な景色が広がります。鬼無里からのアプローチは山里の静けさに包まれ、深い緑の中をゆったりと走れる区間。 戸隠から中条、白馬方面へとつなげば、一日を通して山の陰影や光の移ろいを楽しめます。通年利用可能、駐車場あり(約5台)。
道の駅 大芝高原(上伊那郡南箕輪村) 南信を巡る旅の休憩拠点
南信エリアを走る際に立ち寄りやすい道の駅で、カフェや日帰り温泉、宿泊施設、森林セラピーロードまで整っています。 ツーリングの合間にしっかりと休息が取れ、駒ヶ根や伊那谷の絶景スポットを巡る計画にも組み込みやすい立地です。通年営業、営業時間10:00~18:00、第1・3・5木曜休、駐車場あり(約223台)。
道の駅 ビーナスライン蓼科湖(茅野市) 湖畔でひと息つける高原の休憩地
ビーナスライン走行の途中で立ち寄りやすい位置にあり、休憩と補給のどちらにも便利な道の駅。地元野菜や復刻版「蓼科アイス」のソフトクリームで糖分を補いながら、高原の風を感じられます。 湖畔ではバイクと景色を一緒に撮りやすく、車山や霧ヶ峰、白樺湖方面へもスムーズに連携。夕方の逆光に照らされる湖面が柔らかく輝き、写真映えする時間帯です。通年営業、駐車場あり(約108台)。
長野でツーリングを楽しもう
雄大な山々と高原の道が続く長野は、季節や時間帯によって表情を変えるツーリングの名地です。朝は澄んだ空気とやわらかな光、昼は遠くまで見渡せる景色、夕方は山の陰影が深まり、走るたびに新しい風景に出会えます。 標高差が大きいエリアが多いため、防寒やレイヤリングの工夫をしておくと快適。目的地を点ではなく線でつなぎ、光の向きや時間を意識しながら走れば、信州の道がより豊かに感じられるはずです。 ツーリングマップル編集部 「走って取材する地図」を信条とするライダー集団です。実際にバイクで現地を走り、道の状態や景観、立ち寄りスポットなどを自らの目と感覚で確かめながら情報を更新しています。単なる経路案内ではなく、走る楽しさや旅の情景まで伝わる“ライダー目線の地図”づくりを目指し、全国各地で取材を続けています。