2025.11.20

日光から奥鬼怒、塩原温泉へ。栃木県北部の秋の風景を満喫【秋の関東甲信越おすすめツーリングコース 1泊2日編】

猛暑の夏が終わって、季節は秋を迎えました。2025年のツーリングシーズンの最後の締めに、秋を楽しむロングツーリングに出かけてみませんか。 そこで「秋を感じる」ツーリングにおすすめのコースを、ツーリングマップル 各エリア取材担当者から紹介していただきます。 今回は関東甲信越の「2025秋のおすすめルート」1泊2日編です。 ※紹介したルートについて、場所によっては冬期閉鎖の場合もあります。また、積雪や凍結の恐れもありますので、天気や交通の情報は事前に最新情報をご確認ください。

著・中村聡一郎(フィネス)

北関東、栃木の山で秋を探そう


さあ、秋本番だと、思っていたら、あっという間に冬になりそうですね。栃木県北部の秋の景色を楽しめるコースを紹介します。バイクで走るのが楽しいワインディングや美味しいグルメ、温泉に、ダム巡りも楽しめる人気のエリアです。

県道19号(旧日塩もみじライン)沿いの「白滝」周辺の紅葉

鬼怒川上流部のダムで一番新しい「湯西川ダム」(ツーリングマップル関東甲信越 P .81[東北 P.2]H-3)。水陸両用バスツアーでダム湖の遊覧ができる

コース概要


START:日光宇都宮道路「日光IC」 ➡ツーリングマップル関東甲信越 P.72 G-3 GOAL:東北自動車道「西那須野塩原IC」 ➡ツーリングマップル関東甲信越 P.82(東北P.3)E-4 関東を代表する観光地「日光」から、「いろは坂」を登れば、「奥日光」。「戦場ヶ原」から舗装林道でさらに山へと分け入り、「奥鬼怒」へ。「鬼怒川」の渓谷美を楽しみながら、「川治温泉」を経由して「県道19号(旧日塩もみじライン)」で森を抜けて塩原温泉郷へ。そして、「箒川」沿いに西那須野塩原ICへ走るコースです。

1.いろは坂のワインディングで奥日光へ


日光市街から奥日光への入口「いろは坂」へ。その名の通りに「いろはにほへと…」で第一、第二あわせて48のカーブがあります。各カーブには、栃木県や日光市に関連したイラストが描かれていて、第二にある15番目「よ」の標識は、15番目ということで、栃木名産のイチゴのイラストです。 いろは坂を登ると、奥日光でいちばん賑やかな「中禅寺湖」で、すぐ横には男体山がそびえています。

「黒髪平」から見下ろすいろは坂

中禅寺湖と男体山

中禅寺湖畔を進むと竜頭滝(ツーリングマップル関東甲信越 P .72 B-3)があります。滝を見ながら休めるひと休みできる茶屋があり、滝沿いに遊歩道もあります。ここから国道120号は中禅寺湖を離れて、「戦場ヶ原」へ登ります。途中、道から見える「男体山」がじつに堂々としたステキな眺めです。

溶岩の岩盤を流れ落ちた水が二つに分かれて流れ落ちるさまが竜に見えることから名付けられた「竜頭の滝」

「龍頭之茶屋」(ツーリングマップル関東甲信越 P .72 B-3)では滝を見ながら名物の「おぞう煮」や「施無畏だんご」が味わえる

2.「奥鬼怒林道」で鬼怒川の渓谷へ下り立つ。ダムを巡りながら川治温泉へ


「戦場ヶ原」から「光徳」の森を通り、山王峠を越える道が「奥鬼怒林道」です。「林道」ですが、全線舗装で、奥日光への裏ルートとして利用できます。

時折、奥日光の山並みの景観が道から見える「奥鬼怒林道」

林道の終点は、鬼怒川の深い渓谷に湧く、川俣温泉です。川治温泉へと向かうとすぐに川俣湖で、その先に瀬戸合峡の峡谷に造られた「川俣ダム」(ツーリングマップル関東甲信越 P .81[東北 P.2]D-5)があります。そして、県道23号を下った先には巨大なアーチ式ダムの「川治ダム」(ツーリングマップル関東甲信越 P .81[東北 P.2]I-5)があります。

切り立った渓谷にそびえる「川俣ダム」。すぐ下流が瀬戸合峡

川治温泉街のすぐ上流にある「川治ダム」。「道の駅 湯西川」発着の水陸両用バスツアーも開催されている(画像引用:まっぷるウェブ)

「道の駅 湯西川」の川治ダムカレーは地元日光産の大根やゴボウ、キノコなど具だくさん。ほかに、「湯西川ダムカレー」もあり、どちらもオリジナルのダムカードがもらえる

3.「もみじ」の紅葉が美しい森を走り抜けると、塩原温泉郷


川治温泉から塩原温泉へは、沿道のいろいろな種類のモミジの紅葉が楽しめるワインディングロード「県道19号(旧日塩もみじライン)」で向かいます。道からも温泉が湧く「湯畑」が見える「新湯温泉」を過ぎてしばらく走ると、塩原温泉の温泉街へ到着です。

県道19号沿いにある「白滝」(ツーリングマップル関東甲信越 P .81[東北 P.2]K-4)。トイレもあるので紅葉を見ながらひと休みできます

「新湯温泉」から八方ヶ原方面へ進むと「大沼」(ツーリングマップル関東甲信越 P .81[東北 P.2]M-3)がある。湿地の向こうにそびえるのは塩原温泉の「富士山」

塩原温泉は、「箒川」の渓谷に湧く11の温泉地の総称です。箒川沿いには遊歩道があり、畑下温泉にある「塩原温泉湯っ歩の里」は、日本最大級の足湯です。

醤油味のスープに香ばしい焼きそばが入る、ご当地グルメの「スープ入り焼きそば」

「七ツ岩吊橋」から見る箒川の渓谷

「塩原温泉湯っ歩の里」(ツーリングマップル関東甲信越 P .82[東北 P.3] A-2)には回廊状の長さ30mの足湯が二つある(画像引用:まっぷるウェブ)

4.箒川の紅葉を見ながらGOALの西那須野塩原ICへ


国道400号は、塩原温泉から下流にバイパスが整備されていますが、渓谷美を楽しむなら旧道がおすすめです。バイパスと合流した先にあるのが、塩原ダムのダム湖に架かる「もみじ谷大吊橋」(ツーリングマップル関東甲信越 P .82[東北 P.3]C-3)。そして、渓谷を抜けてしばらく走ると「那須千本松牧場」(ツーリングマップル関東甲信越 P .82[東北 P.3]D-3)があります。 GOALの西那須野塩原ICはすぐですが、さらに県道30号で那須高原へ足をのばしてみるのもおすすめです。

全長320mの吊り橋の上から秋の森の風景を楽しめる「もみじ谷大吊橋」。橋のたもとにはショップとレストランもある

生乳の美味しさを味わえる、那須千本松牧場のソフトクリーム

4.宿泊情報


最後に宿泊情報です。栃木の秋を楽しむ旅、一泊してゆっくりのんびり秋の風景を味わってみてはいかがでしょうか。 【常磐ホテル】 外観は昔ながらの雰囲気の温泉旅館だが、各部屋はきれいにリニューアルされていて快適に利用できる。大浴場と貸切露天風呂がある。 ツーリングマップル➡関東甲信越 P .82[東北 P.3] A-2

自家源泉、掛け流しの温泉が魅力(画像引用:常磐ホテル)

【那須野が原公園オートキャンプ場】 広大な那須野が原公園の一角にあり、場内には温泉浴場もある快適なキャンプ場。グループでの利用なら、ログハウスのキャビンがおすすめ。 ツーリングマップル➡関東甲信越 P .82[東北 P.3] E-4

木々に囲まれたフリーサイトは、オートバイや自転車での利用料金設定あり(画像引用:那須野が原公園)

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