2021.05.14

「2021年版の取材を振り返って」Vol.13~北海道編~

「2021年版の取材を振り返って」をテーマに、各著者が感じたことについて語ってもらうシリーズも残り2回となりました。第13回は北海道担当の小原さんからのお話です。

著・小原信好

【ツーリングマップル北海道2021年度版の取材を振り返って】


岩手県盛岡市在住とプロフィール等で記載しているが、ここ3年は、北海道の滞在が8割を占めている、北海道担当者の小原信好。 2020年、春のイベントが全国で続々と中止するなか、岩手県はなかなか新型コロナウィルスの感染者は出ず、北海道では札幌市周辺が全国よりも先に緊急事態の体制を宣言。自分が拠点としている旭川市はまだ、それほどではない雰囲気であった。だが、それも厳しい状況となっていく。 現在、北海道旭川市に自分の取材拠点となる「北海道旅人情報基地 HOKKAIDER BASE(ホッカイダーベース)」(ツーリングマップル北海道40C-4)を建設中で、2020年6月からのプレオープン(仮営業)には、道内はもちろん、全国からライダー達が立ち寄ってくれた。もちろん、消毒液の設置、マスク着用、店内はすべて窓を開放、おしゃべりはなるべく外で距離を保って。というように感染対策をしていた。 6月15日が今年の本オープンの予定だが、昨年より更に気を使っての営業をするつもりである。 ※HOKKAIDER BASEのオープン予定は2021年7月1日(木曜)に変更になりました(編集部)

7月1日にオープン予定の北海道旅人情報基地 HOKKAIDER BASE(ホッカイダーベース)

さて、『ツーリングマップル』の取材だが、この状況の最中で、取材開始のゴーサインが出たのは例年より遅かった。こんな状況の中で、よくぞ、取材を継続できるように編集部が努力してくれたと感謝している。ツーリングマップルの掲載範囲をくまなく取材するのは、本当に大変である。もし、1年休むと、情報修正、新情報追加にはかなりの労力が必要となるので、ぜひとも短い取材時間でもやらせて欲しいと懇願していたわけで、ありがたい事に、例年通りの日数での取材ができた。 しかし、続々と休止するキャンプ場、宿、飲食店、または宿泊できる人数を制限して営業するゲストハウスなどスムーズにいかない分もあった。その反面、GOTOトラベルの恩恵を受けて、通常より安い料金で宿泊する事ができ、その分、ほかの取材費に回すこともできた。 北海道はほかの地域と比べても、「観光」が重要な産業である。とくに、海外からの観光客をターゲットにしていた施設は、本当に厳しい状況が続いている。「旭山動物園」(ツーリングマップル北海道40E-3)などは、普段の観光シーズンは混雑していて、動物たちを前列で撮影するのはなかなか大変なのだが、それも来園者の大幅減少で写真は撮り放題だった。 2021年度版では、昨年より10か所もの温泉施設を削除したが、原稿締め切り後にさらに4か所の日帰り温泉・温泉宿が閉館した。 ・音更町「十勝川温泉・ホリーデイン十勝川」(ツーリングマップル北海道72H-5) ・音更町「十勝川温泉・十勝川国際ホテル筒井」(ツーリングマップル北海道26G-5) ・帯広市「君乃湯温泉」(ツーリングマップル北海道63F-6) ・千歳市「支笏湖YH」(ツーリングマップル北海道15G-1) である。 その後もさらに閉館を発表した温泉宿が増えている。 ・鹿部町「ロイヤルホテルみなみ北海道鹿部」(ツーリングマップル北海道6H-4)は2021年9月末閉館予定。 ・積丹町「岬の湯しゃこたん」(ツーリングマップル北海道30H-4)は2022年1月閉館予定だ。 また道内のキャンプ場も今後、休止、閉鎖の措置がとられる可能性があるので利用前には確認が必要だ。そのいっぽうで、私設キャンプ場が増えているのだが、なかなか現地取材が追いついていないので、今年は、実際に宿泊しながら取材する予定だ。 状況変化は今後、まだまだあると思われるので、今年度の取材前には、例年以上に情報収集をしないといけないと考えている。

1日1組限定の「オクシュンベツキャンプフィールド」

表紙撮影中、クッチャロ湖を望むクローバーの丘(ツーリングマップル北海道57A-1)でのワンカット

天売島より焼尻島を望む道

北日本初の国立博物館「ウポポイ」は2020年7月にオープン

【取材協力】


車輌:F900XR(BMW) ヘルメット:Z-7(SHOEI) ウェア・グローブ:アーバニズム×ノマディカ60/40マウンテンパーカー/メッシュベントパンツ/アーバンメッシュグローブ(urbanism)※撮影に使用したジャケットはサンプルです シューズ:RAN DRYSTAR SHOE(Alpinestars) バッグ:ミニフィールドシートバッグ(タナックス)

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