2022.10.28

鳥取県の名峰「大山麓」の紅葉スポットを巡る、サンライズ出雲と レンタルバイクでGO!<後編>

鳥取のランドマーク、大山は伯耆富士とも呼ばれる名峰。その山麓にはこれからの紅葉シーズンにぜひ行ってみたいツーリングコース&スポットが点在している。 今回は大山の西側エリアにあるそんな道&スポットをご紹介するために、レンタルバイクを利用してレポしてきました。米子へは夜行列車「サンライズ出雲」で鉄道旅も満喫です。

著・フィネス&昭文社(PR)

【スポット地図】


 

【取材2日目】


2日目は早朝の日野町、明地展望駐車場をまず目指した。国道181号から180号へ進み山道を登ると、左手に現地が見えてきた。ここは晩秋に見られる雲海が有名な場所で、もしかして、運良く雲海が見られるのではと淡い期待を抱いていたが、それはかなわなかった。やはり、雲海を見るには条件も運も必要だな、と思いながら次の目的地を目指した。

明地展望駐車場からの眺め、取材日は残念ながら雲海も大山も見ることができず

条件が良ければ雲海の向こうに大山がそびえる絶景が見られる

下山後は金持(かもち)神社へ。付近が産地だった玉鋼(砂鉄から生産される鋼)を金(かね)と読んでいた事から、地名にその名がついたと伝えられている。急な石段を登ると、木々に囲まれた拝殿があり、金持の郷を見下ろすように建立されている。 その名前から、金運アップのパワースポットで知られているためか、平日にもかかわらず、参拝する人が絶えなかった。境内の絵馬もほとんどが金運に関する願いだった。私もぜひあやかりたいと思い、参拝して神社を後にした。

「玉鋼」の産地で、景気がよい名字「金持」姓のもとになった地に建立されている。境内はサワラなどの古木が鬱蒼としている

日野町中心部の根雨まで戻ってきた。そこを流れている日野川は秋から春先にかけて飛来するオシドリが、早朝と夕方に羽を休めている姿を見られることで知られている。以前あったオシドリ観察小屋が今年の11月に新しくなるのだが、オープン前に新施設を取材させてもらえることになったので、現地を訪問した。 日野町役場の三好さんに案内をしてもらい川沿いを歩いていると、向こう岸からバサバサと、鳥が飛び立った。 「今、飛んでいったのはオシドリかもしれないですね。」 まだ、設備が設置される前の小屋に入って、観察窓を開けてみると、先ほど鳥が飛び立った場所が見えた。まさに、観察には絶好の位置だ。 ■オシドリ観察小屋 開館日:11月1日~3月31日/開館時間:7:00~17:00/入館料:300円(18歳以下無料)

2022年11月1日にオープンする新しいオシドリ観察小屋

特別に内観を見せてもらった。観察窓が並んでいてオープン時にはイスや観察用の単眼鏡も設置される

のぞき窓の正面、対岸の岸辺がオシドリが集まるポイント。早朝には観察小屋近くまでオシドリがやってくる

日野川のほとりに集まるオシドリ。赤いクチバシに派手な色の姿がオス、地味な色合いがメス

日南町、日野町のスポットを堪能して、いよいよ大山麓へ。国道181号、国道482号、大山広域農道を走り、県道45号へ進もうとしたが、次第に風雨が強まり、これは危険だと判断して、いったん道の駅「奥大山」まで戻った。予定では大山山麓の県道45号、県道158号を走って日本海へ抜ける予定だったが、変更して県道284号で桝水高原へアプローチすることにする。

日本最古の鬼伝説が伝わると言うことから伯耆町の溝口エリアには鬼にちなんだ施設や名所が点在。溝口ICそばの溝口展望駐車場には鬼のトイレ!近くには鬼の公衆電話も

大山の恵み、湧水も見てみたいと思っていたので、少し寄り道して地蔵滝の泉へ行ってみた。名前の通り、かつては滝だったのだが、昭和34年の伊勢湾台風にともなう豪雨などで崩れてしまって、今は湧水の流れとなっている。豊富な水量が水草をユラユラと揺らしながら流れていて、水辺にはホウセンカ、ヒナツメクサが奇麗に咲いていた。

湧水を見守るように地蔵様が祀られている

大山の恵みの水がコンコンと流れる地蔵滝の泉

桝水高原まで登ったらだいぶお腹も空いてきたので昼食をとることに。2022年にオープンしたMR.BURGERで看板メニューのミスターバーガーを頂く。ボリューム満点でかぶりつくと肉汁がジュワーッと。肉の香ばしい風味が味わえる絶妙な焼き具合もじつに美味しかった。あいにくの天気だったので屋内で食べたけれど、次回はそびえる大山を見ながら食べてみたい。 ■MR.BURGER 住所:伯耆町大内1069-50 フィールドステーション2F/火曜休/営業時間:10:00~17:00/電話:0859-52-6023

看板メニューのミスターバーガー(1300円)。和牛パティに伯耆町産のライ麦を使った「おいしいパンの満てん」のMR.BURGERオリジナルバンズの組みあわせ。ハンバーガーは全種類にフライドポテトが付く

アボカドがたっぷり入ったアボカドチーズバーガー(1380円)は女性に人気のメニュー

店舗は桝水スキー場のフィールドステーション内にある

店を出ると雨も小降りになってきたので、午前中に断念した絶景スポットの鍵掛峠を目指して、県道45号を南へ走る。沿道は深い森の中で、しっとりと濡れた木々がとても美しい。やがて、視界の先に見えてきた駐車場が鍵掛峠。これからの紅葉シーズンには、色づく森と大山の険しい南壁の組み合わせが、みごとな景観を見せてくれる場所だ。しかし、取材当日はあいにくの天気で、休憩しながらしばらく待ってみたが、絶景を拝むことはかなわなかった。 高原の中の快走路と聞いていた大山広域農道まで足を伸ばしたが、やはりこちらも厚い雲の下で、風景を楽しむことはできなかった。

鍵掛峠から大山を。残念ながらこの日はうっすらと稜線だけ見えた。それでも、雲がなければ絶景が見られるのだろうという予感は感じた

紅葉のピーク時はこんな感じに。まさに絶景、実際に見てみたい!

晴れた日はきっと爽快なのだろうと思いながら厚い雲の下、大山広域農道を走る

再び桝水高原へ戻って、大山まきばみるくの里へ。大山に見下ろされる広大な牧場の一角にある施設で、買物や食事ができる。ここでは、山頂が隠れたままの大山を見上げながら、人気のソフトクリームを味わった。大山の勇姿を見ることができなかったが、広大な放牧地の向こうに、うっすらだけど美保湾の眺めは見ることができた。 ■大山まきばみるくの里 住所:伯耆町小林2-11/休業日:火曜/営業時間:10:00~17:00/電話:0859-52-3698

白バラ牛乳を使用した自慢の特製ソフトクリーム(400円)

快晴の日にはすぐそこにそびえる大山を見られる

見下ろせば芝生広場と牧草地の先には日本海

桝水原を通る県道284号。大山まきばみるくの里周辺には放牧地が広がり開放感満点。走りながら草を食む牛の姿を見られることも

県道158号を北へ走ると大山寺がある博労座地区。ここから少し離れた、豪円山のスキー場にあるのが大山のビュースポットで人気の豪円山のろし台。素晴らしい眺望を楽しむはずだったが、やはり雲は厚いままで、大山は裾野だけチラリと見せてくれただけだった。しばらく待ってみたが天候回復はかなわず、日本海へ向かった。

豪円山のろし台まで来てみたが大山は厚い雲の中に

晴れた日ならこんな絶景が見られる

今回の取材行では立ち寄れなかったが、大山寺の近くにあるのが日帰り温泉の豪円湯院。地下1200mから湧き出る大山火の神岳温泉を利用した浴場には、露天風呂もある。食堂では名物の豪円豆腐などが味わえて、豆腐・豆乳専門店“SOY:E”ではいろいろな豆腐、豆乳の製品を販売している。 ■豪円湯院 住所:大山町大山25/休業日:水曜(祝日の場合は要問合せ)/営業時間:11:00~18:00(閉館)、土・日曜、祝日は~20:00(閉館)、食堂は~15:30(LO)、土・日曜、祝日は~16:30(LO)/入浴料:大人(中学生以上)490円、小学生300円/電話:0859-48-6801

大山の四季の自然に囲まれて温泉を楽しめる露天風呂

大山寺の門前にある

大山に別れを告げて、県道158号で日本海へ。森を抜けると視界が開けて水田の向こうに海が見えてくる。国道9号へ出たら御来屋漁港へ。漁港一帯の防波堤や建物に海外のグラフィックアーティストや地元の子どもたちが描いた作品を見ることができると聞いて訪れてみた。

御来屋漁港のストリートアート。この絵は地元の子どもたちが描いた作品

2日間の取材行の締めくくりは米子城趾へ。本丸跡からの夕景を最後に見てみようと、石垣を見ながら急な歩道を登れば、そこは360度の眺望が広がる好展望地。大山はもちろん、美保関へ繋がる島根半島、そして米子市街が一望できる。沈む夕日を見たいと思ったが、バイクの返却時間が迫ってきたので、後ろ髪を引かれながら米子城跡を後にした。

遮るものがない素晴らしい眺望の本丸跡から夕景を見た

城内にはいまだにしっかりと石垣が残っている。

年に2回、2月と10月に大山の山頂から太陽が昇る、ダイヤモンド大山の見学地としても人気だ

すべての取材行程は終了して、再びHonda Dream 米子に戻ってきた。返却時にはとくに書類への記入などの手続きは必要なくて、車両に問題が無いかを確認してもらうのみだったので、スムーズに返却手続きは終了した。これで、トラブル無く、無事に2日間のツーリングが終了した。

車両返却で今回の取材は終了

東京までの帰路もサンライズ出雲。定刻より少し遅れて、20時頃に米子駅を出発。伯耆町、日野町、日南町と今回訪れた町を通過しながら2日間の取材で走った場所を回想した。 岡山駅を過ぎたあたりで就寝。翌朝は熱海駅を出たぐらいで起床して、相模湾を見ながらのんびり鉄道旅を楽しんだ。次第に車窓に見える街が都会に変化していって、通勤ラッシュで賑わう東京駅に到着。車両基地へ回送されるサンライズを見送って、旅が終了した。

行きは売り切れだったシャワールーム利用カード。帰りは無事買うことができた。使用後もカードは手元に残るので乗車記念にもなる

定刻から遅れたが、米子から約10時間で早朝の東京駅に到着

【夜行列車×レンタルバイクでの取材を振りかえる】


夜行列車×レンタルバイクでの今回の取材。初めての体験だったので、ウェアやヘルメットなどの装備をどう運ぶかとか、返却時間までに取材を終えられるか、といった懸念があったが、すべて問題無く日程を終えることができた。結果、このスタイルでのツーリングも良いと感じることができた2日間になった。 バイクで走ってみたいけれど、そこまでの移動距離や移動時間を考えると、訪れることが難しいエリアがある。そんな時に、レンタルバイクをひとつの手段として検討してみてはどうだろう。実際、Honda Dream 米子では、原付バイクをレンタルして、隠岐の島へ行く人もいますよ、という話も聞いた。 コロナ禍で再来したバイクブームにあわせるように、レンタルバイクの会社も増えている。それらをうまく利用して楽しむオートバイライフも良いと実感できた今回の取材行だった。

「とっとり大山めぐりデジタルスタンプラリー」に参加して紅ズワイガニをゲットしよう!


今回ご紹介のエリアで開催中のデジタルスタンプラリー! 対象のスポットをめぐるときにスタンプを集めて、素敵な景品に応募しましょう。 【開催期間】 2022年10月28日(金)〜2023年1月31日(火)まで 【応募締め切り】 2023年1月31日(火) 【参加方法】 下記リンクよりアクセスしてください 【参加特典】 ★5スタンプゲット賞★  境港の紅ズワイガニ 1万円相当・・・3名様(抽選) ★3スタンプゲット賞★  大山ハム詰め合わせ 3千円相当・・・5名様(抽選) ★参加ありがとう賞★  まっぷる鳥取 電子版・・・1スタンプ獲得でもれなく全員に 大山山麓ツーリングにプラスワン要素を!

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