2024.08.07

【ツーリングマップル取材担当が選ぶ】ご当地みやげ6選~関西編~

ツーリングで遠方に行くと、おみやげを買いたくなりますよね! でもいざ、道の駅やSAPA、直売所などに行くと、品物が多すぎて迷っちゃうこともしばしばです。各地の特産品や、ソウルフード、ローカルスーパーの人気商品などを、毎年見ているツーリングマップルの取材担当者が、超個人的な好みで選ぶ、 「ここに行ったらこれを買う!」 「これが私の大定番!」 そんなご当地みやげをご紹介。第五回は、関西担当の滝野沢さんです!

著・滝野沢優子

▶関西のご当地みやげ5選◀


1.おかげ横丁のおかげ犬グッズ(三重県) 2.飛び出しとび太グッズ(滋賀県) 3.雪丸グッズ(奈良県) 4.御浜町のみかん(三重県) 5.淡路島の玉ねぎ加工製品(兵庫県) 6.熊野本宮大社の交通安全ステッカー(和歌山県)

1.おかげ横丁のおかげ犬グッズ(三重県)


伊勢神宮参拝(おかげ参りとも呼ばれる)が盛んだった江戸時代、病気などで行けなくなった主人に代わり、飼い犬が単独でお伊勢詣でをすることもあった。「代参犬」、「おかげ犬」と呼ばれ、犬の首に伊勢参りをする旨を書いたしめ縄を着け、道中必要な金銭と出納帳を入れて送り出したという。浮世絵にもそうした犬の姿が描かれているので、おそらく何匹もいたのだと思う。江戸時代の人々は、代参犬を手厚くもてなすことで徳を積めると信じていたので、お金をごまかしたりいじめたりする人はいなかったようだ。 犬が一匹だけで、遠くから伊勢神宮まで旅ができたなんて、なんてのどかでいい時代だったんでしょうね。 私が住む福島県天栄村の隣・須賀川市の十念寺には、伊勢参りを果たした「シロ」の犬塚が残っていて、10数年前に「代参犬」の存在を知って大変感激した。以来、毎年「おかげ横丁」(ツーリングマップル関西 P.29 F-4/ツーリングマップル中部北陸 P.6 F-4)にあるおかげ犬グッズを売る店に寄り、新作を中心に何かしら購入している。値段もあまり気にしない。

「おみやげや」で販売していたエコバッグやてぬぐい

「おみやげや」にはおかげ犬のおみくじも

毎年購入している「もめんや藍」のおかげ犬ストラップ。松阪木綿を使っている

おはらい町の地下歩道の壁画にも、おかげ犬が何匹も描かれている

2.飛び出しとび太グッズ(滋賀県)


子供の飛び出し事故対策として、滋賀県東近江市の社会福祉協議会が市内の「久田工芸」に依頼したのがとび太誕生のきっかけ。それが1973年なので、とび太くんはもう51歳! 発祥地の東近江市を中心に、湖東エリアの路上に多く存在していて、密かなブームになっている(と思う)。 赤いシャツに黄色いズボンというオリジナルのほか、バージョン違いもいろいろあって、見つけては写真に撮っているうちに、すっかり「とび太」ファンになったワタシ。何年か前には、製造元の「久田工芸」へも訪問してしまったほど。滋賀県内でとび太くんグッズを見つけると、値段と相談しながら購入している。 ゆるキャラブームのときには、着ぐるみの「とび太くん」も登場。このとき初めて本名が「飛び出しとび太」と判明。いつか、飛び出し坊やの命名者であり、飛び出し坊や研究の第一人者・みうらじゅん氏と「飛び出し坊や談義」をしたいなあ。 最後に、とび太くんグッズは豊郷町観光案内所や東近江市社会福祉協議会八日市支所などで購入できる。詳しくはグッズを製作しているまほろば製作所のWEBページで確認を。

手元にあるとび太くんグッズ エコバッグはもったいなくて使えない

本名(?)は飛び出しとび太。湖東が発祥地であちらこちらで見かける

近江八幡市のメンソレータム本社で見つけたとび太くん

近江八幡市の魚屋前には魚(鮎かな?)を抱えたバージョンが

とび太くんのふるさと、久田工芸を訪問

3.雪丸グッズ(奈良県)


雪丸は聖徳太子の飼い犬。頭に黒い烏帽子を被った白犬で、ぷにぷにした体型、つぶらな黒い目、ひげそり跡のような鼻の周りの黒いツブツブ。どこかオヤジくさいという人もいるが、私的にはどストライク。 王寺町にある「達磨寺」(ツーリングマップル関西 P.35 M-7/ツーリングマップル中部北陸 P.7 M-7/ツーリングマップル中国・四国 P.39 M-7)に葬られたと伝わっているので、同寺には石像があり、王子町の公式キャラクターにもなっている。何年か前に私が大の犬好きと知る人から「雪丸」のエコバッグをもらって以来、雪丸推しに。王子町はそれまで素通りしてたのだけど、「雪丸」に会いにわざわざ行くようになった。 達磨寺や地域交流センター内の「雪丸ミニプラザ」に行くと会えるほか、市中にでも雪丸が活躍している。グッズをもっと揃えたいのだけど種類が少ないのが残念。JR王子駅隣の「りーべる王子」内の「雪丸Cafe Poem」、奈良市もちいどセンター街の「絵図屋」などで購入できる。

王寺町の観光情報を知ることができる雪丸ミニプラザ

雪丸グッズの一部。エコバッグはだいぶ使いこんでいます

達磨寺の雪丸像

達磨寺の絵馬は雪丸バージョン

町内の公園には雪丸像が

4.御浜町のみかん(三重県)


水はけのよい土壌と温暖多雨な気候で、年中みかんの採れる町をキャッチフレーズにしている、三重県御浜町。熊野灘に面した風光明媚な町で、七里御浜と呼ばれる25㎞にも及ぶ砂礫海岸はアカウミガメの上陸地でもある。 10月に入ると極早生のみかんが出回り、市場よりも安く買えるのだが、一番安くて新鮮なのは国道311号沿いの、無人売店。熊野市との境あたりから風伝トンネルにかけての区間に、みかんの無人売店が点在している。袋に入れて販売していて小さなみかんなら10個、中くらいなら5~6個入っていた。道の駅よりもかなりおトクな金額!甘くて美味しいのだ!みんなけっこう大量に買うから午後には無くなっていることも多いので午前中に! 私は毎回、取材最終日にバイクに積めるだけ買い込んで近所に配るみやげにしている。ただ、車で行けば大量に買えるのだけどなあ。

国道311号沿いに並ぶみかんの無人売店

2023年10月に立ち寄った時は1袋100円と驚きの金額だった

国道311号沿いの坂本集落は紀州犬のふるさとでもある

道の駅 パーク七里御浜(ツーリングマップル関西 P.5 J-3)の大きなみかんの壁絵

5.淡路島の玉ねぎ加工製品(兵庫県)


淡路島といえば、玉ねぎの大産地。とくに島の南部に行くと、あちこちで玉ねぎ干し風景が見られる。自然の風に当てて乾燥させることで、いっそう甘味が増すのだとか。産地だけに値段も安く、お土産に持って帰りたい!とは思うのだけど、バイクだし重いし荷物になるし、かといって送るのもなかなか... ということで、みやげには玉ねぎの加工製品がオススメ。淡路島内の道の駅や土産物店でたくさんの種類が売られているが、軽くて嵩張らず、人にあげて喜ばれるのはオニオンスープの素。自分でも使っているが、調味料としてもスグレモノ。

イチオシはオニオンスープの素。調味料としても重宝する

切干玉ねぎも軽くて日持ちがしてGOOD

美味しいけど嵩張るのでバイクでの持ち帰りが悩ましい...

大鳴門峡記念館(ツーリングマップル関西 P.15 F-3/ツーリングマップル中国・四国 P.61 F-3)の「おっ玉葱」。玉ねぎのカツラも貸してもらえる。玉ねぎ製品も豊富で玉ねぎキャッチャーもある

6.熊野本宮大社の交通安全のステッカー(和歌山県)


熊野三山へは毎年取材で訪れ、キチンとお参りしている(お賽銭は5円だけど)。なかでも熊野本宮大社は特別感があるので、ここでお守りを買うのが恒例になっている。お守りの種類はたくさんあるのだが、私が気に入っているのは、八咫烏が描かれた交通安全のステッカー。厚みのある樹脂製で高級感がありデザインもいいので、毎年黒、白のセットで購入していたのだが… 2023年に行ったら、それまで1枚500円だったのが、なんと800円に大幅値上がりしていた!2枚買ったら1600円もするではないか!どうしようか。しばし考えた末、買うのをやめた。いきなり1.6倍というのはいくらなんでもやりすぎと思ったのだが、最近は高い物価にも慣れつつあるので、今年行ったら買ってしまいそう。神社はお寺と違って拝観料を取らないし、駐車場だって無料だし。ウン、そうだ。やっぱり今年は買おう。熊野の神様、去年はゴメンナサイ。

境内への入口。裏から登れる舗装路もある

なかなか険しい参道の階段です

境内の八咫烏

交通安全ステッカー、毎年買っていたのに…