2024.05.13

【ベストシーズン到来!】初夏に走りたい、おすすめロード5選~九州沖縄編~ 

ちょうど良い気温に日も長い初夏の時期はオートバイツーリングに絶好のシーズン。残雪、新緑、美景も魅力ですね。そんな時期におすすめの道を紹介するコラム、今回は九州沖縄編です。

著・坂口まさえ

オススメはココ!


1.国道500号線(甘木~小石原)【福岡県】 2.県道201号(北野千々石線)【長崎県】 3.南阿蘇やすらぎロード【熊本県】 4.県道25号(宮原五木線)【熊本県】 5.日南フェニックスロード(宮崎市~都井岬)【宮崎県】

1.国道500号線(甘木~小石原)【ツーリングマップル九州沖縄 P.12 A-3~F-1】


国道500号は大分県別府市から佐賀県鳥栖市に至る道。ほとんどが山間部を通る、国道番号が500番台ならではのルートだ。その中でも、おすすめしたいのは福岡県の甘木市から東峰村、小石原地区までの区間。 4月中旬~5月中旬にかけて東峰村はシャクナゲがあちこちで開花。また東峰村が源流となる小石原川や宝珠山川などの川沿いには5月下旬から6月中旬にかけてゲンジボタルが舞い、沿道を小さい灯りで演出してくれる。

小石原川ダム(ツーリングマップル九州沖縄 P.12 D-2)で九州一高い139mの提高を体感!ダムカードはダム管理所で

「令和あさくら湖」と名付けられたダム湖周辺は静かで開放的な空間が広がる

小石原川ダム湖畔にある珍しいオートバイ専用の公園(交通公園)。公園内のコースでバイク操作の練習ができて、使用料も無料!!

道の駅 小石原(ツーリングマップル九州沖縄 P.12 F-1)の「レストランこだち」のインパクトある棒ごぼう天十穀うどん。駅がある小石原地区は焼き物の町で窯元が多い

しかもこの区間は小石原川ダム建設のために2016年から約5年もの間通行止めになっていた。整備された走りやすい道路とダム湖の美しさを堪能して欲しい。

筑前町の大己貴(おおなむち)神社(ツーリングマップル九州沖縄 P.12 A-2)は 歴史ある古社。美しい拝殿が印象的。縁結びや商売繁盛のご利益があり、古い絵馬も必見

2.県道201号(北野千々石線)【ツーリングマップル九州沖縄 P.30 K-2~L-3】


長崎県西部、島原半島の小浜温泉と島原半島の入口である愛野との間の橘湾沿いには、かつて蒸気機関車が走っていた。通称温泉鉄道と呼ばれたその鉄道の廃線跡は、現在県道201号線として利用されており、当時の面影がアチコチに残っていて鉄道ファンならずとも楽しめるルート。1.5車線ほどしかない道路の切り通しの両側には木々が生い茂り、まるでトンネルのような道が続く。地元では「緑のトンネル」として親しまれている、新緑が美しいこの時期におすすめのルート。 島原半島はワインディングや棚田、棚畑の美しいルートが点在。また、5月中旬からはミヤマキリシマの季節なのでそれもあわせて楽しみたい。

まさに「緑のトンネル」と言われる由縁の風景が続く道。ここを蒸気機関車が走っていたんだなぁ~

鉄道時代の面影が残る小浜第二トンネル。トンネルを抜けた先の風景もステキ~

県道沿いから望む木津地区の風景。きっと車窓からもこんな感じに見えていたのかな?

「木津の浜駅跡」の碑には鉄道の歴史や当時の鉄道の様子がわかる写真もある。当時のプラットホーム跡も残る。

海を望む小浜マリンパークにある、長~い足湯がほっとふっと105(ツーリングマップル九州沖縄 P.30 L-4)。美しい夕景を見ながら足湯でリラックス。

3.南阿蘇やすらぎロード【ツーリングマップル九州沖縄 P.79 B-4~C-5】


熊本市内から南阿蘇方面へ向かう県道28号線の「俵山峠展望所東入口」という交差点から分岐し、俵山峠を超えて西原村へと向かうルート。この道路、熊本地震の被害の大きかったエリアだが、現在では風車も道路も復旧して以前と変わらない雄大な景色を楽しめる。

扇坂展望所付近(ツーリングマップル九州沖縄 P.79 B-4)。 風車と緑に癒される道が続く

俵山峠から七曲りへ。標高710mから阿蘇五岳、外輪山、南郷谷など南阿蘇の全景が広がる

俵山交流館萌の里(ツーリングマップル九州沖縄 P.79 B-5)のナミ像。 『ONE PIECE 熊本復興プロジェクト』の一環として、キャラクターたちの像が熊本県内各地に設置された。被害の大きかった西原村には、「航海士」のナミが設置された

道の駅 あそ望の郷くぎの(ツーリングマップル九州沖縄 P.79 E-6) 県道28号線沿いにある道の駅。ここから望む阿蘇もまた格別

このルートの醍醐味はなんと言っても七曲! 俵山展望所から南阿蘇方面へ少し進むと… どどん!と開ける阿蘇の風景と下まで続くワインディングの峠道に、なんとも言えない高揚感。初夏から初秋の緑の濃いこのシーズンに、この素晴らしい風景に出会って欲しい一押しのルート。

真下に続くウネウネ道。まさに七曲!楽しすぎる道♪

4.県道25号(宮原五木線)【ツーリングマップル九州沖縄 P.38 C-2~F-6】


熊本県八代市と五木村を結ぶルート。紅葉で人気のルートだが、からっとした空気と新緑の明るい山中路が楽しめるこの時期にも是非走って欲しい。 八代側からはゆるやかなワインディングをいくつもつないで標高を上げ、峠手前のループでいっきに峠を目指す。大通トンネルで峠を越えて五木村へ下ると、突然眼下に渓川が広がる開放的なルートへの変化が楽しめる。旧道で大通越の峠越えができるが、道幅も狭く路面状況も悪い。さらに鹿に遭遇することもあるので、慎重に走ろう。

県道25号線。五木村入ります!と宣言したくなるようなお出迎え苔アート♪

県道25号線沿い、白滝自然公園前にある五木村の魅力満載のCaféみなもと(ツーリングマップル九州沖縄 P.38 E-5)。地産の野菜やジビエ、五木村の特産品や雑貨もあり。落ち着いた店内でほっと一息

「Caféみなもと」の燻とうふのタマゴドッグ。五木とうふ店の「燻とうふ」を使っている独特の食感。ランチの鹿肉ハンバーグや五木村の味を色々楽しめる五木ランチも人気

旧道にある県道25号線の峠、大通越(ツーリングマップル九州沖縄 P.38 D-4)。トンネル手前から分岐する旧道が入口。夏場は木が生茂ってあまり展望は望めないものの山深さを感じる。ここでは何度も鹿と遭遇。急に飛び出してくるので走行注意!

県道25号線の起点近くにある道の駅東陽(ツーリングマップル九州沖縄 P.38 C-2) 。東陽町の特産品生姜を使ったメニューが揃う。画像は生姜ソフトクリーム

5.日南フェニックスロード (宮崎市~都井岬)【ツーリングマップル九州沖縄 P.54 C-3~P.61 J-3】


宮崎市南部から日南海岸に沿って宮崎県の最南端都井岬まで続く絶景ルート。その名の通り、フェニックス(=カナリーヤシ)やハイビスカスなどが沿道に多くあり、南国ムードいっぱいのルート。大海原を望むシーサイドだけではなく、山中のワインディング、趣ある港町を抜けるなど変化のあるルートも楽しい。 初夏のこの季節は都井岬に生息する御崎馬の出産のシーズン(3~8月)で、4・5月に最も多く生まれるので、かわいい春駒に会えるこの季節がおすすめ。沿道には鬼の洗濯板や運玉ためしの鵜戸神宮、カープ駅(油津駅)やライオンズ駅(南郷駅)など見所も多くて〇。

交差する線路。海、川…いろんな風景が楽しめる国道220号線。画像は虚空蔵島(ツーリングマップル九州沖縄 P.57 K-5)付近の風景

JR南郷駅(ツーリングマップル九州沖縄 P.57 K-5) 。別名ライオンズ南郷駅というのも納得の埼玉西武ライオンズ一色の駅。とにかくスゴイ!ファンならずとも必見(笑)

宮崎市内から日南市の海岸線にみられる「鬼の洗濯板」と呼ばれる波状岩

鵜戸神宮(ツーリングマップル九州沖縄 P.58 B-2) 鵜戸崎の突端の洞窟に鎮座する神社。本殿へ向かう参道からは奇岩や怪礁が連な美しい風景が広がる。成功すると願いが叶うといわれている「運玉投げ」に是非チャレンジを!

宮崎県の最南端、都井岬(ツーリングマップル九州沖縄 P.61 J-4)。250mの断崖に建つ灯台や自生するソテツ。そして、野生の岬馬が生息していて、間近で馬を見ることができる。時々、道路にも降りてくるので、馬優先で。岬から望む日向灘も格別

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