2024.05.10

【ベストシーズン到来!】初夏に走りたい、おすすめロード5選~関西編~ 

ちょうど良い気温に日も長い初夏の時期はオートバイツーリングに絶好のシーズン。残雪、新緑、美景も魅力ですね。そんな時期におすすめの道を紹介するコラム、今回は関西編です。

著・滝野沢優子

オススメはココ!


1.国道21号~坂浅東部広域農道~国道365号【滋賀県】 2.さざなみ街道【滋賀県】 3.国道178号(丹後半島)【京都府】 4.県道33号~県道34号~国道42号【和歌山県】 5.有田みかん海道【和歌山県】

1.国道21号~坂浅東部広域農道~国道365号【ツーリングマップル関西 P.67 G-5~P.78 C-7】


滋賀県東部、湖東・醒ヶ井から伊吹山の麓を経て木之本に至るルート。醒ヶ井は平成の名水百選・居醒の清水の湧水を源にする地蔵川に沿った宿場町で、地蔵川の水とともに生活が営まれている。初夏には気温14℃前後の清流でしか育たないといわれる、珍しい梅花藻(ばいかも)の白い花が咲く。醒ヶ井からは伊吹山に向かって県道、広域農道を走り繋ぎ、国道365号で木之本までのどかな田舎道を走ろう。国道沿いには姉川古戦場、小谷城跡など戦国武将・浅井氏ゆかりの史跡も点在している。

醒ヶ井宿・地蔵川に咲く梅花藻の花。初夏から夏にかけてが見ごろ

清流とともに暮らしが営まれる醒ヶ井。心が癒される風景

名水から作られた醒ヶ井の丁子屋の水まんじゅう

標高1377m、滋賀県最高峰で日本百名山の伊吹山。日本武尊(ヤマトタケル)伝説にも登場する

小谷城跡の麓にある小谷寺。戦国武将・浅井氏三代の祈願寺

2.さざなみ街道【ツーリングマップル関西 P.46G-2~P.78 C-7】


大津市から長浜市木之本町まで、県道559号・25号・2号・331号・44号を結んで琵琶湖東岸を湖沿いに走りつなぐ「さざなみ街道」(別名湖岸道路)。対岸に比良山系を望み、琵琶湖の風景を存分に満喫できる人気のルート。とくに琵琶湖大橋の北には近江八幡、安土城跡、彦根、長浜などの見どころも豊富で景観も素晴らしい。また、初夏は麦秋の季節でもあり、あちこちで黄金色の麦穂が風にそよぐ独特の風景が見られる。信号が少なく流れがよいので国道8号のエスケープルートとしても利用できる。

湖東平野は5月下旬~6月上旬が麦秋の季節。黄金色の麦穂と早苗のコントラストがあちこちで見られる。この時期ならではの風物詩

滋賀県の人気キャラクター「野洲のおっさんカイツブリ」。毎年、ゴミ拾いをしながら歩いて琵琶湖一周している。今年は5月30日にスタート。約4カ月かけて時計回りに歩いている。初夏はまだ湖西のどこか。時間があれば湖西も回って会いに行こう

長浜市街の北、さざなみ街道沿い、ヤンマー工場入口にある地球儀のオブジェ。近くまで行って自由に写真が撮れる

湖北には多くの自噴井戸があるが、さざなみ街道から近くて行きやすいのが海老江の自噴水(ツーリングマップル関西 P.67 C-2)

道の駅 湖北みずどりステーション(ツーリングマップル関西 P.67 B-1)の名物「湖北キラキラびわます丼」。ビワマスは琵琶湖だけに生息するサケ科の魚で、口の中でとろける上品な味わい

3.国道178号(丹後半島)【ツーリングマップル関西P.74 I-5~A-3】


宮津から久美浜まで丹後半島を周遊する人気の定番ルート。天橋立、伊根、丹後松島など、海沿いに見どころが多く、適度なワインディングで走りも楽しい。さらに、半島の内陸部へ、ちょっと寄り道すれば風景の変化も楽しめる。とくに碇高原一帯は見晴らしのいい高原風景が広がり、牧場やステーキハウス、キャンプ場などもあってのんびりできる。晩春~初夏なら、袖志の棚田はマスト。日本海を望む棚田と空を映し出す水鏡が幻想的な風景を創り出す。

日本海を見下ろす袖志の棚田(ツーリングマップル関西 P.75 J-6)。5~6月なら田んぼに張った水が空を映し出す。棚田百選

伊根湾では1階が船の格納庫になった舟屋が並ぶ独特の風景が見られる

丹後半島北端部にある碇高原(ツーリングマップル関西 P.75 I-7)。海まで見渡せる開放的な景観が広がっている

夕日が浦海岸(ツーリングマップル関西 P.74 B-2)にある、高さ5m、幅4mの「ビーチブランコゆらり」。映えスポットとして人気

丹後鉄道かぶとやま駅のすぐそばにある「木下酒造」(ツーリングマップル関西 P.74 A-3)。蔵元にあるショップで地酒ソフトが食べられる

4.県道33号~県道34号~国道42号【ツーリングマップル関西P.4 D-6~P.2 B-7】


白浜から串本を結ぶ、南紀のハイライトルート。夏は大混雑する白浜だが、初夏ならまだまだ静かで落ち着いた雰囲気。アドベンチャーワールドほか周辺観光地も夏ほどの混雑は無く、日も長いので、白浜でゆっくり過ごすには初夏がオススメ。白浜からは串本まで枯木灘と呼ばれる変化に富んだ海岸線の風景を眺めながらのんびり走れる。紀勢自動車道の田辺~すさみ区間が無料のため、一般道は交通量も少なく快適。串本からは本州最南端の潮岬や紀伊大島へも立ち寄ろう。

白浜を代表する白良浜(ツーリングマップル関西 P.100 B-5)。延長620mの弓状ビーチで白い砂とエメラルドグリーンの海が美しい

アドベンチャーワールド(ツーリングマップル関西 P.100 C-6)にはパンダ4頭が暮らしている。暑さに弱いパンダなので、初夏なら活発に動く様子も見られる

南紀・すさみ町にある恋人岬から見える陸ノ黒島(ツーリングマップル関西 P.1 H-5)。岬と島の間に陸繋砂州(トンボロ)が出来ていて、両側から打ち寄せるダイナミックな波は「婦夫波」と呼ばれる

尾鷲牧場の直営売店(ツーリングマップル関西 P.2 A-6)。和歌山県では希少な県産の牛乳から作るソフトクリームが絶品。国道42号沿いだが民家風の小さな店なので見つけにくい

本州最南端・潮岬(ツーリングマップル関西 P.2 A-7)。潮岬タワーの展望台からは大海原が一望できて絶景!

5.有田みかん海道【ツーリングマップル関西P.9 F-2~G-2】


日本一の温州みかんの産地、和歌山県。とくに有田を中心とする地域はみかん栽培が盛んで、あちこちにみかん畑が広がっている。みかんの実が成るのは秋から冬だが、花が咲くのは5月。満開になるのは中旬頃で、この時期に行くと柑橘特融の、爽やかで馥郁とした香りに包まれる。有田市街の南、有田みかん海道は、そんなみかん畑の中を走る展望のよい道路。全長5.6kmと短いけれど、有田から湯浅へ移動するのに国道42号を使わず、みかん海道と県道20号を繋いで寄り道するのも楽しい。

みかん海道から、有田川と有田市街を望む。海に張り出した部分はメガソーラー

みかん海道から湯浅方面の展望

白くて可憐なみかんの花。5月中旬から下旬、爽やかな芳香を放つ

みかん海道から湯浅に向かう、県道21号沿いの「主井農園」直売所(ツーリングマップル関西 P.9 H-3)。手作りアイスクリームが美味しい

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