Touring
2025.11.05
秋の阿蘇ミルクロード・城下町竹田・原尻の滝…【秋の九州沖縄おすすめツーリングコース 1泊2日編】
猛暑の夏が終わって、季節は秋を迎えました。2025年のツーリングシーズンの最後の締めに、秋を楽しむ、ロングツーリングに出かけてみませんか。 そこで、秋のツーリングにおすすめの「秋を感じる」コースを、ツーリングマップル 各エリア取材担当者から紹介していただきます。 今回は九州沖縄の「2025秋のおすすめルート」1泊2日編です。 ※紹介したルートについて、場所によっては冬期閉鎖の場合もあります。また、積雪や凍結の恐れもありますので、天気や交通の情報は事前に最新情報をご確認ください。
九州を横断する、秋満喫ルート
今年の夏は何時になく酷暑日が続きましたが、10月に入ってよーやく、少しずつ涼しい日も増えてきた気がします。もしかして今年は、秋短しで、すぐに冬がやってくるのかな?っと、その前に秋を満喫できる秋風さわやかなルートを紹介です。
ミルクロードの「スカイライン展望所」(ツーリングマップル九州沖縄 P.25 L-2)
東洋のナイアガラとも言われる「原尻の滝」(ツーリングマップル九州沖縄 P.27 A-3)
ススキの原を走る秋のミルクロード
コース概要
START:道の駅 大津 ➡ツーリングマップル九州沖縄 P.25 H-5 GOAL:臼杵港 ➡ツーリングマップル九州沖縄 P.20 L-5 今回紹介するルートは、熊本県の「道の駅 大津」を起点に、大分県の「臼杵港」へ、九州を西から東へと横断するルート。阿蘇の草原地帯から城下町の雰囲気残る竹田、豪快な滝や神秘的な遺構など見どころいっぱい。もちろん、ご当地グルメも!暑くも寒くもないこのベストシーズンで走りも観光も楽しめる贅沢なルートです。
1.旅の初めに「バイク神社」で安全祈願!
ツーリングの前に、安全祈願!ということで、スタートは阿蘇の玄関口とも言える「道の駅 大津」(ツーリングマップル九州沖縄 P.25 H-5)。ここ大津町は、本田技研の熊本製作所や、レースコースのHSR九州などがあることから、敷地内に「大津オートバイ神社」が鎮座しているのです。空中に浮かぶように展示されたCB1300の袂に小さなお社が建立されています。
「大津オートバイ神社」。天気よい日はもっと映えるんだけどなぁ
顔出しもありますよ(笑)、ブーン♪
おみくじや絵馬、御朱印もあるので、ライダーでなくても参拝する人もいるようです。準備万端でいざ出発!
ガチャガチャ方式のおみくじ。オリジナル缶バッチもついてます
神社グッズもいろいろ
たい焼きも!美味しかった~
2.秋のミルクロード
「道の駅 大津」からは、ミルクロードで外輪山へ向けて一気に登ります。標高が上がると、外輪山の尾根と阿蘇谷を見下ろす景色へと変化。阿蘇の北側の外輪山には緑の草原が広がって…というイメージがありますが、秋のミルクロードはススキが揺れる少し茶色の風景で、眼下に見える阿蘇谷と相まって、どこかノスタルジックな雰囲気。夏の草原はもちろんですが、秋のミルクロードもオススメです。
ミルクロードにあるお気に入りスポット。旧豊後街道の石畳が残る「二重峠」(ツーリングマップル九州沖縄 P.25 K-4)
二重峠から見る阿蘇谷。秋はススキが綺麗
ススキ野原を抜ける、秋のミルクロード(ツーリングマップル九州沖縄 P.26 A-1付近)
夏だと霞んでいることが多いけど、秋空は山の輪郭がくっきり。阿蘇スカイライン展望所(ツーリングマップル九州沖縄 P.25L-2)からの眺望
3.阿蘇から竹田へ。変化する景色を楽しむ
ミルクロードから竹田方面へは、そのまま国道57号線まで走るルートや、やまなみハイウェイで北上して、くじゅう方面から向かうルートなど、様々なアクセスルートを選べて、どれも雄大な風景を楽しめます。今回は阿蘇市内を経由して竹田へ。
2016年の熊本地震で被災した阿蘇神社。5年かけて復興した拝殿(ツーリングマップル九州沖縄 P.26 C-3)
阿蘇神社の「願かけ石」。昔から神石として伝承保存され、現在では縁結びのご利益があるとか?
時間がれば「仙酔峡道路」も走りたい。中岳も、阿蘇の街並みも見られる、一度で二度美味しい展望ルート
仙酔峡道路から間近に迫る中岳。時々、噴煙も上がる
阿蘇市街から、国道57号の急勾配な坂とワインディングを走って、一気に標高を上げると、波野からは穏やかな平坦な道が続いて、しっとりとした雰囲気のある城下町、竹田市へと入って行く。
九州で一番標高が高い駅「JR波野駅」(ツーリングマップル九州沖縄 P.26 E-3)。 なんか、味がある駅ですね
「道の駅 波野」はそばが名産。そば茶ソフトも蕎麦!(ツーリングマップル九州沖縄 P.26E-3)
4.城下町、竹田(たけた)をぶらり
阿蘇の開放的な雰囲気とは一転して、竹田市に入ると、白壁や木造の建物が並ぶ落ち着いた雰囲気の通りが続く。ここは日本百名城の一つ「岡城」の城下町であることから、往時の面影が残る通りが多い。また、市内各所には湧水地があり、日本名水百選「竹田湧水群」として人気。
武家屋敷通り(歴史の道)。岡藩時代の面影を残している、雰囲気よい通り
石垣が残る、岡城跡。滝廉太郎が岡城跡の情景を思い浮かべながら「荒城の月」を作曲したとも言われている
JR竹田駅前の商店街。白壁の雰囲気ある街並みが続く
名物と言えば、みんな大好き「竹田丸福」の唐揚げ。画像は「とり天南蛮」
竹田駅近くの温泉施設「花水木」。ここにも「竹田丸福のからあげ」の旗が(笑)
岡城跡の近くを走る国道57号と国道502号には、メロディーラインと呼ばれる、法定速度で走るとメロディが流れているように聴こえる道路があるので、どんな曲が流れるか耳をすましてみよう。
国道502号のメロディ区間。何の曲が流れるかな?
5.滝巡りで癒しレベルチャージしながら、臼杵へ
竹田から臼杵へは国道502号がメインルート。近年は国道57号線が中九州道(竹田IC~犬飼IC)として整備されて、竹田~臼杵間のショートカット道として多くの方が利用しているけど、旅を楽しみたい人は国道502号線へ。 沿道沿いには原尻の滝や沈堕の滝、自然に同化された遺構など自然の迫力を体感できるスポットが点在。自然の営みから生まれだされる音に癒されること間違いなし!臼杵へはこのまま国道502号線で、のんびり走りたいのどかな道で。
東洋のナイアガラとも言われる「原尻の滝」(ツーリングマップル九州沖縄 P.27 A-3)。なるほど、見て納得!
「道の駅 原尻の滝」(ツーリングマップル九州沖縄 P.27 A-3)で出会った季節限定の「ジオソフト」。ジオ感ある?定番は「かぼすソフト」ですが、「チューリップソフト」や「ブルーベリー」など季節ものも色々
以外と知られていない「沈堕(ちんだ)の滝」(ツーリングマップル九州沖縄 P.27C-2)。少しルートから外れるけど、見て損はなし!室町時代の水墨画家・雪舟が描いた「鎮田瀑図(ちんでんばくず)」のモデル
1909年(明治42年)に、建設された「沈堕発電所」(ツーリングマップル九州沖縄 P.27C-2)。かつては電力を生み出していた施設が静かに自然に覆われていく姿がなんとも神秘的に見えます
6.ぶらり臼杵めぐり
臼杵と言えば、「国宝臼杵石仏」を思い浮かべる人も多いと思いますが、町の中心街に行くと臼杵公園を中心に、狭い路のいたるところに白壁の建物や門構えの武家屋敷跡など、往時の面影を残す情緒あふれるスポットがいっぱい。
キリシタン大名として有名な大友宗麟の居城だった「臼杵城跡」。現在は公園として整備され桜の名所に
臼杵市内の路地は武家屋敷跡、白壁の土蔵や歴史ある寺院などが連ね、城下町特有の面影が残っている
「久家の大蔵(くげのおおくら)」は1868年に棟上げされた古い蔵。現在はギャラリーとして利用
また、臼杵は九州でも醤油・味噌醸造が盛んなところなので、醤油・味噌関係のお店もぜひ訪ねてみよう。 そして、臼杵からは四国の八幡浜へのフェリーが運航、東九州道で大分や宮崎へのアクセスも良く、さらに旅を続ける拠点にもおすすめです。
フンドーキン発祥のお店「小手川商店(こてがわしょうてん)」(ツーリングマップル九州沖縄 P.20 K-5) 名物は「みそソフトクリーム」
福良天神にある「福良赤猫社」。招福の赤猫が迎えてくれますよ
町のいたるところで出会う猫。よく路地で寝ているのをみかけます
7.宿泊情報
最後に宿泊情報です。熊本から大分への九州縦断ルート。一泊してゆっくりのんびり秋の風景を味わってみてはいかがでしょうか。 【竹田駅前ホステルCue】 古民家をリノベーションしたゲストハウス。どこか懐かしい暖かい雰囲気の館内には古道具や古本などもあって楽しい。ドミトリーと個室があり、カフェも併設 ツーリングマップル➡九州沖縄 P.26 K-2
館内の廊下。古民家独特の雰囲気が残る
個室もあり
居間は共有スペース
【臼杵 湯の里】 臼杵市内、唯一の温泉宿。開放的な露天風呂で旅の疲れもとれるはず。豊後水道で獲れたフグや地魚を味わえる料理自慢の宿 ツーリングマップル➡九州沖縄 九州沖縄 P.20 K-6
宿を出発。大きな館を振り返る。到着時は雨だったので軒下を案内してくれて嬉しい配慮
敷地内には大仏殿もある。臼杵願掛け大仏の大きさにもビックリ
【ロッジきよかわ】 自然豊かな中に、ツリー型ハウスやログハウス、ドミトリー、キャビンなどが点在する宿泊施設。体験プログラムも充実で、大自然で体験する「テントサウナ」が人気
大人数で宿泊できるキャビンハウス(画像引用:まっぷるウェブ)
見た目そのまんまのツリーハウス(画像引用:まっぷるウェブ)
清流沿いに広がる施設内の様子(画像引用:まっぷるウェブ)