2022.07.14

【千里浜よもう一度】SSTR(サンライズ・サンセット・ツーリング・ラリー)、2022年も走った、そして結果は…【今年は460km】

2022年に記念すべき第10回目の開催となったSSTR。去年、初参加で大変な目に遭ったのですが、それにくじけず、今度はゴールを目指して再挑戦してきました。前半のレポートでは順調に岐阜県の神岡まで到達した所までをお届けしました。このまま何事も無く順調に千里浜へゴールできるのでしょうか、後半のレポートをどうぞ。

著・フィネス/取材協力・ Honda/サイン・ハウス

【去年の失敗を思い出しながらゴールへ向けてとにかく走る!】


ここでもう一度完走条件の達成状況を確認。 1.日本海の反対側となる海岸を、日の出時刻以降にスタートする➡OK 2.SSTR運営委員会が選出した「指定道の駅」の中から1ヶ所以上に立ち寄る➡達成済 3.道の駅や高速道路のパーキング/サービスエリア等に立ち寄り、立ち寄りポイントを15ポイント以上獲得する➡達成済 4.石川県の「千里浜なぎさドライブウェイ」に、同日の日の入時刻までに到着する➡未達成 ということで、ここからは立ち寄りポイントの獲得は必要無し。B+COMのおかげで、舛木さんともバイクを止めずにいろいろと確認ができる。だから、ポイントの上積みも考えたけど、ゴール地点変更の件が気になっているので、先を急ぐことにする。 去年の最大の失敗が、富山から下道で千里浜を目指したことだった。ちょうど夕方の混雑する時間で思うように進めず、それが完走できなかった原因のひとつになった。 それで、今年は北陸自動車道、のと里山海道で一気に千里浜を目指すことにした。少し不安だった国道41号の2車線区間も交通量は多かったが渋滞は無しで、スムーズに富山ICへ到着した。天気も最高で残雪をまとった立山連峰がとんでもなく美しくて、ゆっくり眺めたくて、呉羽PAに思わず寄ったほどだった。 獲得ポイント➡サービスエリア/パーキングエリア 1pt/合計 17pt 去年と違って、天気が崩れる気配は無いが、風は止まなかった。横風が強いかもしれない海岸沿いを避けることも考えたが、時間を考慮して予定通りに進んだ。

残雪をまとった立山連峰

【はるばるきたぜ、日本海へ】


ゴール前にひと息入れようと言うことで道の駅「高松」へ。ここまでいろいろな場所から走ってきたライダーが、同じようにゴール前の最後の休憩をしていた。 獲得ポイント➡道の駅 2pt/合計 19pt 残りの距離が約12kmほどで、日没=制限時間まで残り1時間だから、完走は確信した。天気ももちろん問題なし、素敵な夕陽も見られそうだ。あらためて、ゴールについての情報を確認して、千里浜ICへ向かった。 ところが、なぎさドライブウェイの通行規制のせいでIC手前から降りるバイクで大渋滞。ジリジリとしか進まない状況に、不安が募っていったが、なんとか18時半頃にいよいよ千里浜の海岸へ。 「着いた~、遠かった~」 海岸はどこもかしこもバイク、バイク、バイク...。停められそうな場所が無いので、止らずに行ってしまおうとも思ったが、うまい具合に2台分のスペースがあったのでそこに駐車。すると、偶然にも知人のI氏がそこに。びっくりな出会いに驚きながら、あらためて海を見れば、真っ赤な太陽がもうすぐ水平線に消えそう。なぎさドライブウェイを最後に走る願いはかなわなかったが、この夕陽を見られたからすべて良しだ。 浜で次々に走ってくるバイクの姿を見ながら、疲れを癒やしていたが、おっと、肝心なことを忘れそうになっていた。到着しただけでは完走とはならない。最後にSSTRシステムでゴールの登録をするのだ。

道の駅「高松」では多くのバイクが最後の休憩

ゴール目前で渋滞、有料道路から降りるのに結局10分近くかかった

「疲れはどうですか」と問うと、「いや~何か緊張と楽しさでアドレナリン出まくりで全然疲れないです~」「…」

ついに千里浜到着、夕日が出迎えてくれた

浜にはズラリとバイクの姿、夕日を見ながら今日一日を振りかえっているのだろう

【アクシデントは忘れた頃に】


スマートフォンを車体から外して、今日何度も位置登録をしたSSTRシステムにログイン。万感の思いを込めて、ゴールの位置登録をクリックした。 「これで完走が確定、終わった~....あれ? え!」 なんと、このタイミングでフリーズして再起動。今日一番のトラブルがこんな時に、と一瞬頭が真っ白に。 「早く起動して~」 願いが通じたのが、無事起動して、あらためてゴールの位置登録をクリックした。 「完走ヨシ!!」 I氏に別れを告げて、砂浜を駐車場へ向かう途中で、終了の合図の花火が数発。結構ギリギリでした(汗 バイクを停めて、浜に戻るとちょうどステージイベントが終わるところで、タイミング良く賀曽利さんとも再会できて 「今年はゴールできましたよ」 と報告。明日、あらためてゆっくり話しでもと思ったのですが 「じゃぁ、これから帰るから!」 「!?」 なんでも、潮岬を朝出発して、午前中に滋賀県でのイベントでトークショーを行なった後に、SSTRのステージイベントに参加したとのことだったが、これから一晩かけて関東へ戻るそう、えーっと言っていることがよく理解できません....。 賀曽利さんと別れたら受付へ。今日の走行記録を確認してもらって、完走した証明のフィニッシャーバッジをしっかりと受け取り、長かった一日がようやく終わった。

最後の位置登録無事終了!完走だ!

日本海へ太陽が沈んでいく

そして制限時間になったことを知らせる花火が

いやぁ、いろいろな意味で本当に遠かったGOALです

【なぎさドライブウェイをRUN、RUN、RUN】


明けて日曜。のんびりと宿を出発して、千里浜に到着すると、イベントがすでに終盤だった。うかつにも、時間を確認してなかったのだ、反省。それでも、一砂運動とビーチクリーンは参加できた。 さて、今日はアフターSSTRを楽しんでみようと言うことで、能登半島ツーリングを予定していた。しかし、昨日は通行止だったなぎさドライブウェイが、イベントが終わって確認すると、全線の通行が再開されているようだ。 N・「なら、走るしかないですね」 M・「そうですね~、れっつご~」 と早速向かった。 昨日も少し走っているが、今日は全線8kmを走れる。最後に来たのはいつだったろうか?久しぶりの砂浜ランを楽しむ私と、きっと砂浜のバイク初走行の舛木さん。砂浜と言っても、路面が締まった箇所を逸脱しなければ、普通に走ることができる。暑いぐらいの好天で気分も最高だ。 しかし、南に向かうにつれてだんだんと道幅が狭くなる。今年は路面が荒れているとは事前に聞いていたが、想像以上だった。場所によっては車1台分ぐらいの幅で、しかもぬかるんでいる箇所もあった。おっかなびっくり、舛木さんの様子にも気を配りながら走る。 そして、南側入口の今浜入口へ到着。去年は、大雨の中の到着で、無情にも通行止になっていた場所だ。今年は青空の下、入口近くのモニュメント前で記念撮影をして、再びなぎさドライブウェイへ。 途中、舛木さんと走行シーンの撮りあいをしたりして、ビーチランをしっかりと満喫して千里浜へ戻った。

イベント終了後にステージでこっそり(?)記念撮影

今浜のモニュメント前で記念撮影、晴れの日はこんなに素敵な場所だったんですね...

M・「クルマとバイクだと、やっぱ気持ちよさ全然違いますね~!もっと波打ち際走りたいぜ~(自粛)」

N・「波が打ちよせる砂浜を走る経験、なかなかできないよね~、最高です!」

【アフターSSTRで能登島へ】


休憩をかねて、この後の予定の相談に道の駅のと千里浜へ。昨晩は輪島あたりまで行ってみようと話しをしていたが、なぎさドライブウェイを満喫していたら、時間的に厳しくなったので、再検討して能登島を目指すことになった。 道の駅にはバイクの洗車場もあったので、砂浜走行の汚れを落として出発。羽咋の和菓子店の佐吉庵でおやつを食べて、中能登町の隠れ家のようなラーメン店で昼食。 能登島大橋で能登島に渡った後は、route!の地図で気になった島の東側の県道257号へ。海や水田ののどかな風景を楽しんで県道47号へ戻ったら道の駅のとじまでひと休みした。 ちょうどSSTRに参加していたライダーのグループがいた。金沢ナンバーの人は伊豆の石廊崎からスタートしたとのこと。そして、途中でほかの仲間と合流してゴールしたそうだ。そんな話しを聞いていると、次回はいろいろとチャレンジしてみたくなった。 ツインブリッジのとを渡って能登島に別れを告げた。渡ってすぐの場所にあった公園に寄って、昼購入した和菓子を味わいながら橋や海を望む。土曜の朝からの動画撮影はここでクランクアップすることにして、橋をバックにラストシーンを撮影した。

道の駅で海水や砂をしっかりと落とすことができた

ヒンヤリ、美味しい、佐吉庵のちったいバーは、葛で作られている溶けないアイス。個人的には上田市の銘菓、みすゞ飴を思い出す食感と味わいだった

海の上をビューンと爽快に走れる能登島大橋。島の入口には一日の通算通過台数の表示が

素敵な景色が見られるかな?と、県道257号をのんびり

ツインブリッジのととその向こうには能登島大橋が

【2日目も美しい夕日と出会う】


太陽はだいぶ傾いてきたが、日没まではまだ時間はある。高速で一気に富山へ向かうのはもったいないので、七尾市街からは国道160号へ。さらに能登島の対岸を走る県道246号でひたすら海岸線をトレースしようと考えた。 しかし、途中で能登島の向こうへ沈もうとしている美しい夕日が目に入ったので、バイクを停めた。美しいサンセットのひとときを楽しんだら、さらに先に進むのを止めて、国道160号線へ戻った。 尾根を越えると富山湾沿いの快適なシーサイドロード。次第に夜の世界に変わっていく中、気持ちよくバイクを走らせた。七尾大泊ICから能越自動車道に入って南へ進み、髙岡ICで高速を降りた。この先は去年天気と渋滞に苦しんだ道で、それを思い出しながら走って、富山IC近くのホテル到着で2日目が終わった。 舛木さんと一緒に走るのは今日が最終日。明日はそれぞれ好きなルートでソロツーリングを満喫して帰宅することとなった。

この車輌が目に止って、緊急停車。能登中島駅に保存されている郵便車「オユ10」で全国で現存しているのは2両だけという貴重な鉄道車両

美しい夕日を最後に見て能登半島に別れを告げた

【2022年のSSTRを終えて】


まずは完走できてホッとした。そして、久しぶりのツーリングが長時間と長距離走行だった舛木さんお疲れさまでした。 正直なところ、今年は時間的な余裕があったので、完走は余程のことがない限り大丈夫だろうと思っていた。しかし、走行時間は長くなるので、体力が持つかなという不安があった。 結果、使用車両がスクータータイプで運転の負担が少なかった、風は強かったが雨に降られることは無かった、と条件が良かったので、疲れはしたけれど、問題は無かった。 ということで、散々な目に遭った去年のいやな思い出は払拭できて、達成感にも包まれて成功といえるSSTR参戦になったと実感している。 だが、次に参戦する機会があればチャレンジしたいことはある。 ・やはり海から昇る太陽を見てスタートしたい ・岬ポイントをひとつ以上獲得したい ・驚くような意外性のあるルートで走ってみたい 何より、ご当地の味を食べたり、観光地に寄ったり、温泉に入ったり、と、もっと旅を楽しみながら千里浜を目指してみたいと思った。早速、次回に向けて構想を練っていこう。

2022年のルールブックと完走者に送られるフィニッシャーズバッジ、参加賞の敷板

最終的な走行距離は461kmだった

後日、完走記録証もWEBサイトでダウンロード

【編集マスキ、SSTR2022完走の感想】


「SSTR」というイベントがあることを始めて知ったのは、僕がツーリングマップル担当になった頃だから、もう5、6年ほど前のことで、確かそれも中村さんから聞いたんじゃなかったっけな。そのころにはすでにキャンセル待ちが出るほどの人気イベントで、興味はあったけれど自分はバイクを持ってないし、ペーパーライダーも同然だったので、やや距離を置いて見ていた。 それが昨年、いろいろな縁とタイミングで参加することになったのだけど、準備期間もあまりない中、ブランクが長すぎる自分がいきなりバイクで参加するのは危険だろうと、各所から助言をいただき(笑)、結果バイクは中村さんに任せ、僕はクルマで追走・撮影することになった。そしてあの結末だ(2021の顛末はYouTubeでご覧ください)。実は前回、中村さんが完走できなかった要因はそれ(クルマでの追走)だったんじゃないかと、自分が足を引っ張ってしまったせいではないかと、当日からすでにモヤモヤ考えていた。 それに、ライダーたちが頑張ってゴールを目指す様子を見るにつけ、「自分は何をしにきたのか」とやはりモヤモヤしていた(いや仕事なんだけどね)。そもそもを言えば、ツーリングマップルの担当者がバイクに乗ってないというのもおかしな話で、それについても長年引け目を感じていたわけで。だから、2022は絶対にバイクで参加して「当事者」として走ってやる、と密かに思っていたのだ。 それからは、バイクに反対する家族を説得したり、リハビリと今後の仕事のためにと大型二輪教習に通ったり、復習のためライディングの基礎を勉強してみたり、コッソリ動いてきた。そして2022年5月、無事大型二輪の免許を取得。中村さんの提案で、前回の反省を活かし意思疎通のためのインカムを借りたり、事前の作戦会議なども行った。 出来る準備はしたつもり。でもバイク復帰後の初ツーリングがSSTRだなんて…大丈夫かよ!?でも笑えるかも…。そんなソワソワした気持ちが続く。そして当日、この日は0時30分に起きて、2時に家を出ている。にもかかわらず、1日中全く疲れを感じず、眠気にも襲われなかった。「絶対に事故はできない」という緊張と「バイクで走るのってめっちゃ楽しーーー!」という興奮によりアドレナリンが分泌されていたんだろうな。序盤でいろいろと「やらかし」はあったものの、その後は比較的順調に、仕事(撮影)もしながら進むことができたし、最終的には無事完走も出来た!本当に良かった。 でもまあ僕は基本、中村さんの後を追っていただけなので、おこぼれで完走させてもらったようなものだ(苦笑)。なので、これからもっとバイクで出かけて、自力で完走できるように力をつけなきゃね。とにもかくにも、バイクに再び乗るきっかけをくれたSSTRと、ゴールまで引っ張ってくれた中村さんに感謝。ありがとうございました!

フィニッシャーズの証明もしっかり受け取りました!

こんどはゆっくりバージョンの旅がしたいな

【当日の様子は動画も配信中】


youtubeでは、舛木さんはあの時何を思いながら走っていたのか、心のつぶやきを動画で配信中。ぜひこちらでチェックしてみてください

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