2022.07.16

【SSTR2022参戦記】車輌インプレッション~Honda X-ADV Honda ADV150~

2022年のSSTRを走ってくれた2台の車輌を紹介します。 ※掲載の情報は2022年7月現在のものです

著・フィネス/ツーリングマップル編集部

 

アドベンチャー感にあふれたデザインが印象的なADV150(左)とX-ADV(右)

【X-ADV】


実車を見て実際に跨がってみると、思ったよりもコンパクトだな、というのがファーストインプレッション。大柄な自分が乗ると、少しだけキュッと縮こまる感じだが、今回の長距離ではとくにつらい感じは無かった。 実は大型排気量のスクーターでのロングツーリングは初めてだった。うまく乗りこなせるかドキドキだったが、乗り慣れてくると不安を感じることはなかった。745ccのエンジンも十分なパワーで上り坂も高速も問題無し。 デュアル・クラッチ・トランスミッション(DCT)のシフトチェンジもじつに小気味よく、自分ならこのタイミングかな、というところでギアが変わるのでストレスフリーだった。なぎさドライブウェイ入り口で渋滞に遭ったが、その時はとくにクラッチ操作がいらない便利さを実感できた。 メーターは必要な情報が一目でわかるカラー液晶ディスプレー。ABSやトラクションコントロールなど電子装備も充実していて、使用機会は無かったがグリップヒーターも装備している。 ただ、個人的にはシート下のUSB電源が、できれば、メーターまわりに装備してあるとホルダーに取り付けたままでスマートフォンに給電できて使いやすかったかもと感じた。 <主な仕様> メーカー希望小売価格132万円 全長2200×全幅940×全高1340mm/シート高790mm/車両重量=236kg 総排気量=745cc/燃料タンク容量=13ℓ/最高出力=43kW(58PS)/6750rpm

位置の調整が可能なウインドスクリーンにナックルガードを標準装備

【ADV150】


X-ADVと同じアドベンチャースタイルのスクーターモデル。パワーユニットは149CCの水冷単気筒エンジンだから、高速道路の走行も可能。 スクーターの「ラクさ」と、オートバイの「楽しさ」の両方が感じられる欲張りなバイク。134kgなので軽快で小回りが利くのは当然として、かといって高速道路で不安を感じるようなこともあまりなかった(ただ走行した日は風がかなり強くて辛かったけれど…)。 X-ADVにも装備されているスマートキーは、いちいちキーの取り外しが要らなくて思った以上に快適。出発時の「えーっと…(がさごそとポケットを探りながら)…」がないのが良い。アイドリングストップ機能はオンオフが選べて、オンの状態でも走り出しモタつくことは全くない。静かに振動なく信号待ちが出来るのが良い(そもそも停止時の振動はほとんどないけど)。 乗車姿勢については、僕の180cmの身長では、SSTRのような長時間乗っているシーンだと、足の置き場にもう少しゆとりが欲しいと思った。とはいえ普通に街乗り、ツーリングをする分には何ら支障はないだろう。峠道を上るとき、登坂車線に避けてくれた大型トラックを抜けず(涙)、もう少しパワーがあればと感じたけれど、そういうシーンもごく限られていると思う。割り切ってトコトコ走るのが良いんだろう。 置いて絵になるカッコ良いルックスに、実用的な装備、走行を楽しめる作りなど、総じて「買い」なバイクだと感じた。 <主な仕様> メーカー希望小売価格45万1000円 全長1960×全幅760×全高1150mm/シート高795mm/車両重量=134kg 総排気量=149cc/燃料タンク容量=8ℓ/最高出力=11kW(15PS)/8500rpm

たくましさも感じるデザイン。フロントのスクリーンは高さを2段階に可変できる

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