2025.12.19

2025 関西ツーリングBEST3─印象に残った絶景・グルメ・出会いを実走取材から振り返る

今年も残り一カ月を切りましたね。ツーリングマップル2026年度版、出版へ向けての作業も日に日に増えてきています。 さて、「ツーリングマップルは毎年取材しているんですか?」と良く聞かれますが、はい、その通りです。今年も取材担当者が担当エリアで実走取材を行いました。取材中には、言葉を失った絶景、ほっぺたがぽろぽろ落ちた絶品グルメ、思いがけない人や物事との邂逅などなど今年もいろいろありました。 というわけで、取材中に印象に残った出来事をお届けします。今回は関西担当の滝野沢さんの「印象に残った事ベスト3」です。

著・滝野沢 優子

▶関西  three memories◀


◆旧北陸線トンネル群 ◆佐和山遊園 ◆御誕生寺

旧北陸線トンネル群が、なんか怖かった、プチ恐怖体験


関西へは北陸道経由で取材に行くこともあり、今回も6月初旬の取材では1BOXにカブを乗せて出かけた。武生ICで降り一般道を走ったのだけど、まったく意図せず導かれるように旧北陸線の山中トンネル[ツーリングマップル関西 P.81(中部北陸 P.57)M-6]に着いてしまった。 「あれっ? 国道にしてはずいぶん寂しい山の中だなあ」 とは思ってたんだけど。入口を前にして、怖気づく。中でなんか見てしまったら、どうしよう。悩んだけれど意を決して突入し、何事もなく出られてホッとしたのも束の間、さらに怖いトンネルが何ヶ所も続いたのであった…。

山中トンネルの入口。このまま突入するのはなんか、怖い感じ。もう夕方だったし、周囲には人家はおろか、交通量もまったくない。暗くなったらやばそう

怖かったけど、山中トンネルの途中で止まって撮影。山中トンネルは明治29年完成。旧北陸線トンネル群で一番長く、延長1170m。車でのすれ違いは無理。バイクと車でも難しそう。霊感ある人、なんか写ってる?

芦谷トンネル入口

芦谷トンネルの中。こちらは全長223m、直線なので出口が見える分、怖さは山中トンネルほどではなかった

佐和山遊園でオーナーに会って「賢そう」と言われた


「佐和山遊園」[ツーリングマップル関西 P.101 G-5]は滋賀県彦根市の国道8号線沿いにある廃墟。 「地元の建築業者である泉巌氏が佐和山城を居城としていた石田三成のテーマパークを構想して1976年に着工。復元された佐和山城を中心に、歴史資料館や美術館を併設し、遊具施設なども備えたテーマパークとなるはずであったが、正式なオープンには至らなかった」(Wikipediaより引用) というもの。バブルがはじけて計画が破綻したのかな?

佐和山遊園を国道8号線の向い側から撮ったところ。左奥が佐和山城のレプリカ? 全景は撮れず。白いプリウスはオーナーの泉氏

何年か前にここを発見、その後、どうなったかなあと気になって今年立ち寄り、写真を撮っていたら、敷地内をウロウロしていたプリウスが私のほうへ近づいてきた。 なんとここの持ち主の泉氏で、不審な行動をしていた私を見張っていたようだったが、正直に身分を明かすと、 「あんた、賢そうな顔をしている。どこの大学?」 などと褒められ、 「ここを買ってくれないか?」 と持ちかけられた。誰か、買いませんか~?

楼門を入ったところ。奥には金閣寺のような建物。右手の建物は、かつて食事処として営業していたとか

御誕生寺で保護猫さんと遊んできたよー


福井県越前市にある曹洞宗の寺院「御誕生寺」[ツーリングマップル関西 P.82(中部北陸 P.58) C-2]。北陸道・武生ICから近いので、北陸道経由で取材に行く際、ときどき寄っていく。というのは、ここには20匹以上の保護猫さんがいて、境内周辺で気ままに暮らしているから。別名「猫寺」とも呼ばれ、NHKのドキュメント72時間でも特集されたほど、猫好きには有名な猫スポット。

本殿前の大仏さまも猫2匹と一緒に座っている

お賽銭箱の横にも猫が!

きちんとお世話もされていて、不妊手術はもちろんのこと、病気の子は別室で隔離治療されているし、寝床も用意されている。猫たちは1日2回、お寺の人にご飯ももらっていて、たくさんの猫が一堂に介するため、その時間を狙って来る猫好きさんも多い。 今回は、そのご飯タイムに運よく居合わせることができてラッキー♪全国のお寺や神社でも、同様に保護猫活動してくれればいいのに。

ベンチに腰掛けながら静かに猫たちを見守る猫好きさんたち。しつこく追いかけまわす人はいなかった。男性も多い

1日2度の、猫さんのお食事タイム。境内に居る猫たちがわらわらと集まってくる

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