2024.07.15

【私の雨対策】ツーリング時こんなグッズ使ってます~中部北陸担当:内田一成の場合~

ツーリング中に雨に降られることが多くなる梅雨のシーズン。雨対策が悩ましいですが、ツーリングマップルの取材担当者はどんなグッズで長期取材中の雨に対処しているのでしょうか。 そこで、皆さんの雨対策をご紹介していきます。今回は中部北陸担当の内田さんの雨対策グッズです。 ※紹介している商品は生産終了の場合もあります。ご注意ください

著・内田一成

1.レインウェア


レインウェアはパワーエイジのウォータープルーフライダース(旧製品)。以前のウェアもパワーエイジ製だったが、10年近く使って、シーリングが剥がれてきたので、これに買い換えた。もう5年あまり使っているがシーリングも撥水性も落ちていないのでまだ数年は大丈夫そうですね。 パワーエイジというメーカーは、元々アウトドアウェアのOEMを手掛けていて、防水透湿素材などのハイパフォーマンスファブリックの使いかたはお手の物。 そして、ライディングウェアと共通していえる着用時の無駄のないすっきりしたシルエットがこのウェアでも活きていることも選んだ理由。しかも、ベースはゆったりしていて、それを各部のアジャスト範囲を広くとることで実現しているので、タイトにならず、バタつきなども皆無なのが良いです。 ただし、ファブリックのボリュームがかなりあってかさばる点が唯一気になる点ですが、それは防水性や耐久性とのトレードオフなので我慢しています。新しいワンピースタイプは軽量化されているようなので、次に買い換えるとしたらはそれかなと思っています。 雨に濡れなくても、気温が高かったり動きがハードだったりすると、どうしても発汗して、蒸れることがあり、レインウェアの防水透湿性能では換気が追いつかないこともあります。たとえ汗をかいても、体表がドライだと快適さが損なわれないので、インナーにも気をつけていて、ファイントラックのベースレイヤーを着用しています。 かつては、アウトドアのレイヤリングは、アンダー・インナー・アウターの3レイヤーが一般的でしたが、今は、アンダーの下にベースレイヤーを着る4レイヤーが一般的です。極薄の撥水ファブリックは、汗をかいた後の濡れ戻りを防いで、常に体表をドライに保ってくれます。長年使っていると、撥水性が落ちてくるので、そのタイミングでは新しいものに買い換えています。また、夏用とスリーシーズン用、厳冬期用と使い分けています。

三重使いのフラップ、シームシーリングの圧着方法、それにライディングに合わせた立体裁断など、アクティヴウェアの抑えどころがとにかく的確で信頼性が高い

2.シューズ・ブーツ


シューズはガエルネのGミッドランドゴアテックス。もう何十年も前から、ライディングブーツはガエルネを愛用している。一番の理由は、足型がぴったり合うため。日本人の甲高幅広の足型をサンプリングして日本仕様のものを作ってくれているので、典型的な日本人足の私には、ガエルネしかない。さらに、元々登山靴のメーカーなので、造りが堅牢でプロテクション性能も高く、さらに防水透湿性があって、まさにオールラウンドで使えます。さらに、ライディングの傾向やバイクにあわせて、同じガエルネのショートブーツなどとも履き分けています。

フルグレインレザーのアッパーに、しっかりしたプロテクター、さらにゴアテックスブーティで、防水透湿性能も確保している本格的なアドベンチャーツーリング用ブーツ

3.グローブ


雨天時のグローブに関しては、どうせ手指が濡れてしまうし、防水透湿素材などがラミネートされているグローブだとかさばって操作性が悪くなるのでとくに防水のものは使っていません。 使用しているのは、ワークマンなどで売られているワークグローブ。絞れば水濡れの不快感は軽減できるし、手の平側はラバーコートされているので、濡れても滑らないのが良いです。

ワークマンのクッショングローブ。スマートフォンの操作も可能

4.バッグ(荷物)


エンデュリスタン防水バッグは、過酷な海外アドベンチャーツーリングで鍛えられた防水性と堅牢さ、そして脱着のしやすさが特徴。本格的なアドベンチャーライダーの間で評判が広がり、今は一般にも広く使われるようになっている。 以前から興味があって、とくに、積載性の低い本格オフローダーでも使いやすそうな点を試してみたかった。ちょうど、KTM890ADV-Rを取材で使うことになったので装備してみた。本格的なオフローダーは、アップマフラーがむき出しだったり、キャリアやフックなどの装備がないので、パッキングに苦労するが、エンデュリスタンは、そうしたオフローダーのネガをよく心得ていて、十分な容量を確保しつつ、マフラーなどからオフセットされていて、安心感がある。もちろん防水性も文句なし。

エンデュリスタンのトルネード2ドラムバッグとブリザードサドルバッグ。それぞれ4タイプの大きさをラインナップしている

【雨の日のツーリングについてひと言】


昔は、雨のツーリングといえば、「憂鬱」の一言しかなかった。バイクに乗り始めた40数年前は、まともなレインウェアなどなく、アウトドア用のものを流用していたが、さすがに耐水圧が低くて長く乗っているうちにずぶ濡れになった。そういえば、ブーツも防水性能のあるものなどなく、ゴミ袋を履いて足首をガムテープで止めて走ったなんてこともあった。 あの頃に比べれば、今は隔世の感がある。といっても、レインウェアを着用すると、脱ぎ着が面倒で、どこかに立ち寄ろうとする気力が萎えてしまうのはどうしようもない。レインウェアやその他の防水装備の性能が飛躍的に良くなったことで、雨の日のライディングの安全性が高まったのは、とてもいいことだ。といっても、視界は見えにくいし、路面は滑りやすいので、細心の注意を払って乗りたい。

しっかりと雨対策をすれば雨の日のランも問題なし

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