Touring
2024.10.14
MEET THE GIANT! ドデカイものに会いに行こう! ツーリングマップル取材担当が選ぶ「一度は見たい巨大なもの」5選~関東甲信越編~
バイクで旅をしていて、「何だろうあの大きなものは?」と興味をひかれて、近くで見てみようと行ってみると...、「ええ、こんなに大きかったの!?」と、そのスケールに圧倒されることありますよね? 樹齢1000年を超える巨木、身動きできないほどの迫力の巨岩。のけぞるような高さの建造物や、誰が何のために作ったのか分からない、謎の巨大像やオブジェ。本シリーズではそんな、一度は見ておきたい巨大なものを、各エリア担当者がセレクトしてご紹介。 今回は関東甲信越担当の中村さんからの「巨大な物」です! ※2024年10月16日 ツーリングマップルの索引を追記しました
▶関東甲信越の巨大なもの5選◀
1.地球深部探査船「ちきゅう」(静岡県) 2.河内川橋(神奈川県) 3.八木ヶ鼻(新潟県) 4.川津来宮神社の大楠(静岡県) 5.ダイダラボウ像(茨城県)
1.地球深部探査船「ちきゅう」
以前、東京方面から東名高速道路を西に走って、清水ICの手前のあたりで、不思議な形の船が停泊しているのが見えた。やたらと背の高いシルエットが気になって、調べてみると地球深部探査船の「ちきゅう」だった。 何でも、海底をボーリングして探査を行なう船で、巨大地震や津波発生メカニズム、地下に広がる生命圏や、地球環境変動の解明、そして、人類未踏のマントルへの到達という目標を高く掲げている。背が高く見えたのは海面からの高さが120mの「掘削やぐら」が船上にそびえているためで、深い海底のそのさらに下を探索と聞くと、いろいろとロマンを感じる。 ただ、停泊している埠頭へは入ることができないので、どんな船なのか見てみたいなら、対岸の三保半島の突端へ。
駿河湾フェリーと「ちきゅう」。これだけ離れていても掘削やぐらの高さが良くわかる。間近で一度見上げてみたい!
2.河内川橋
御殿場から秦野の区間で建設工事が進行中の新東名高速道路。山北町の河内川が流れる深い谷では、巨大な橋の建設を現在進行形で見られる。その橋は河内川橋で、完成後の橋の長さは771m、川からの高さは125mの大きなアーチ橋で、国内有数の規模になる。 橋の西側には山北スマートインターも開通予定。橋脚の下にはトラックに載せたまま資材を上に上げるための巨大なインクラインと呼ばれる巨大なエスカレーターのような設備があり、こちらもじつに巨大だ。 ツーリングマップル➡関東甲信越 P.18 C-3/中部北陸 P.44 C-3
上が2024年4月、下は2024年10月に撮影。両側のアーチがもう少しで繋がりそう
崖の上の工事現場にトラックなどをあげるためのインクライン
3.八木ヶ鼻
新潟県の三条市中心部から国道289号で大谷ダムを目指して走ると、大きな岩壁が見えてくる。これが「八木ヶ鼻」と呼ばれる巨大な岩壁で、約600万年前の海底火山活動で形成された海底溶岩ドームの中心部が露出したものと言われている。高さは200メートル以上、下にはパーキングがあって、そこから見上げる切り立った崖は迫力満点だ。 ツーリングマップル➡関東甲信越 P.101 E-6/東北 P.16 E-6
古来からハヤブサの生息地でもあった
2023年の表紙撮影で訪問したがあまりの大きさにフレームに収まりきれず、巣山カメラマンと撮影場所を探して四苦八苦
北側から少し離れて見ると尾根の端がスパッと切り落とされて岩盤が露出しているのが解る
4.川津来宮神社の大楠
伊豆半島の南部、河津町の川津来宮神社にあるクスノキの巨木。境内には大きな木がほかにもあるが、社殿の側にあるこの大楠はやはりひときわほかとは違う存在感を示している。樹齢は1000年以上、それだけの長い時間を重ねてきたことが体感できるほど根本は太くてゴツゴツとしている。空にすくっと伸びた木は高さは24メートルあり、腰をぐいっと反らせて見上げないとその姿すべてを見ることができないほどの大きさなので、腰に爆弾を抱えている人は、ギクッとならないようにご注意を。 ツーリングマップル➡関東甲信越 P.13 H-2/中部北陸 P.34 H-2
ご神木として崇められてきた巨木
生命感にあふれる根本のあたり
川津来宮神社の社殿。例年、12月18日から23日に行なわれる鳥精進酒精進という風習が伝わる
5.ダイダラボウ像
水戸大洗ICそばにある大串貝塚ふれあい公園。ここは、巨人のダイダラボウが、丘にいながら海に手を伸ばし貝を獲って食べ、その貝殻が積まれてできたという伝承が残る「大串貝塚」に整備された施設。この言い伝えにちなみ、高さ約15mの大きなダイダラボウ像が建っている。それだけならどこにでもありそうだが、ここの像はじつは中に入ることができて、手の平の部分には展望台もある。窓のような所からの眺めなので、大パノラマとはいかないが、巨大な像の手の平から指越しに風景を見る体験ができるのはここだけ? ツーリングマップル➡関東甲信越 P.119 E-4
ドッシリと座った姿のダイダラボウ像
巨人の手の平から展望を楽しめる
【あとがき~編集部より~】
関東甲信越の巨大なもの5選、いかがだったでしょうか。 今回の中でなんといっても気になるのは、最後に紹介されている茨城県のダイダラボウ像ですね。中村さんは「どこにでもありそう」なんて言ってますが、このなんとも気の抜けた表情の巨人像は、探してもなかなかないんじゃないでしょうか。そしてこの大串貝塚は、奈良時代に成立した『常陸国風土記』にて紹介されており、縄文時代の貝塚が文献に登場する最古の例なんだそうです(いまいち重要性にピンとこない気もしますが・・苦笑)。 とにもかくにも、このダイダラボウの手から望む景色、一度行って、見てみたいものです。 他エリアの巨大なものは、関連記事からどうぞ。お読みいただきありがとうございました。