2024.09.21

【考察】地図がごちゃごちゃして読めない! 地図を読む2

みなさんこんにちは。地図やバイク界隈の気になるあれこれを考察する記事シリーズ。今回は「地図を読む」をテーマにした第2回目。とかくごちゃごちゃしがちで”初見殺し“の道路地図。これにどう挑めばよいのか、そのへんを考察してみます。

著・編集部マスキ

ちょっとおさらい


前回は、「地図を読める・読めない」は経験の差であって、「男女の違い」は関係ない、ということをメインにお話ししました。結局、何度か見て、使っていくうちに読めるようになるのが地図というもの。バイクに乗るのだって、失敗して、練習して、だんだん乗れるようになる。それと同じです。地図を読むにはある程度の慣れ・練習が必要なんです。 だから、たとえば帝国書院の世界地図帳しか触ったことのないような人が、予備知識なしで、上級者向けの道路地図を開いちゃうと、ワケが分からずショックが大きくて、以来、拒絶反応を起こしちゃうケースがあとを絶たないんです(泣)。よほどの猛者(ドM?)でないと、いきなりハードモードはクリアできないのです…。 そこで今回は、「地図を使ってみたい」「先輩にも地図使えって言われた」「けど、苦手なんだよな~」などと思っているみなさん向けに、地図を読むときのコツ・ポイントをいくつかご紹介したいと思います。

男だろうが女だろうが、地図を読むのは難しいのである

地図を読むコツその1 見たくないものは見ない


前回記事の最後にもお伝えしたんですが、僕が一番大事なんじゃないかと思うのは「見たいものだけを見る、見たくないものは見ない」です。何だか人生訓のようですが、初心者が地図を読むときにはこれがもっとも重要、と言っても過言じゃないと思います。 人間の目はめちゃくちゃ優秀なので、「自分がほしい情報」に意識を集中すると、それだけに焦点を当てて見ることができます。例えば特定の「色」や「カタチ」だけに意識を集中することで、それだけがくっきり見えてきます。感覚的な話なので、難しいと思う人もいるかもしれませんが、試しにやってみてください。地図の見え方が大きく変わりますよ。余計なものが見えちゃうと、本質が見えなくなることってありますよね。

現代社会でも重要な、生きるヒント。たまった書類、スケジュール、うるさい上司、見たくないものは見なくていいんですよ

同じ地図でも特定の色に意識を集中してみよう(ここでは紫=道の駅やSAPAなどに注目してみた)

地図を読むコツその2 地図の仕様(デザイン)を知る


とはいえ「見たいものだけを見る、見たくないものは見ない」を実践するには、まず「自分が見たいものがその地図でどうデザイン・表現されているか」を把握する必要があります。それを知るためにあるのが、凡例(はんれい=地図の記号や色分けなどの見本)です。 ツーリングマップルでは数年前から、凡例ページを見やすく改良しました。そのうえで、なるべく凡例を見なくても伝わるよう、分かりやすいアイコンや表現の導入を進めています。もちろんそうはいっても、多岐にわたる地図表現の意味を理解するには、時間がかかります。でもすぐに覚える必要はありませんし、テストじゃないんで全部暗記する必要もありません。地図を使いながら、ちょくちょく気になるものを探すために凡例ページを開いてみましょう。

ツーリングマップル最新版の凡例(はんれい)ページ。ツーリングマップルの代名詞ともいえるコメント情報も、実は5種類に分けられるんです。

地図を読むコツその3 広域図で位置関係を知ろう


地図を使う利点のひとつに「位置関係が把握できること」があります。位置関係とは、【自分の現在地と目的地】がどれくらい離れているか、どの方向に進み、どんな道を通るのか、そこに何があるのか、といったこと。これを把握するだけで、旅の解像度が格段に上がります。広域図で位置関係を把握したら、ざっくりとでもいいのでプランニングをしてみましょう。例えば海沿いを行くのか、山中を行くのか、ランチは何を食べようか、どこかで寄り道をしようか…。 あらかじめ地図でプランニングして走れば、道も覚えますし、道中出会った景色やスポットについても、得られる情報や感動が大きく変わってきます。最初はあまり細かく考える必要はなく、まずは広域図で「この辺を走るんだな」程度の見方をしといて、旅に出てみましょう。

それぞれの地図のイメージ。載っている情報も、役割も違います。効果的な利用をしましょう。

どのへんを通るか、何を食べるか、何をするか、その組み合わせがプランニングの基本。行き当たりばったりの旅にもそれなりの魅力はありますが、やっぱりプランニングをすればそれだけ旅が良いものになるのは確かです。

地図を読むコツ4 書き込みをしよう


紙地図は、書き込みすることでより分かりやすく、使いやすく、自分に合ったカスタムをすることができます。地図に載っていない情報をメモしたり、いつか行きたい場所をマーキングしたり、これまで走ったことのある道に色を付けたり。自分のオリジナル要素を詰め込んでいけば、どんどん地図を「使う」こと自体が楽しくなってきます。 そうして出来上がった地図は、世界で一つだけ、あなただけの、旅の思い出が詰まった、まさしく宝の地図と言えるでしょう。

宝の地図は、見つけるものじゃなく作るもの!

地図を読むコツ5 持ち歩こう


いくらコツを理解しても、なんだかんだでやっぱり地図アプリは便利ですから、そっちを使いたくなるのが心情ですよね。だからもういっそ、無理に使わなくてもいいです(笑)。ただ、カバンに入れておきましょう。それで暇なときにパラパラめくってみたり、旅先や宿で時間が余った時に開いてみたり、そういう使い方をしてみましょう。「おっ!」と思うポイントが見つかったら儲けもの。そういう発見があるのも紙地図のメリットです。 ぜひ、明日からカバンに一冊、ツーリングマップルを忍ばせてみてください。ぜひぜひ、なにとぞ、よろしくおねがいします!

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