2024.11.20

【インプレッション】SUZUKI V-Strom250SX(スズキ Vストローム250SX)ツーリングマップル東北版の実走取材紹介!

ツーリングマップルでは、メーカーのご協力のもと、エリア担当者が注目して選んだ車両やグッズを、使わせていただいています。1日、2日試しただけじゃ分からない、長期、長距離使用のインプレッション記事をぜひご参考に。 まずは各エリアの実走取材で使用した車両のインプレをお届けしていきます。今回は東北編、SUZUKI V-Strom250SX(スズキ Vストローム250SX)の紹介です。 ※掲載の情報は2024年11月現在のものです

著・賀曽利隆・フィネス/撮影・巣山悟

1.車両インプレッション 1-1.ファーストインプレッション 1-2.実走しての所感 1-3.装備について 1-4.総評 2.車両紹介

1-1.ファーストインプレッション


Vストローム250SXに初めて出会ったのは2022年の「Vストロームミーティング」でのことだった。スリムな車体、洗練されたデザインの250SXにまたがった時は感動した。Vストロームシリーズに林道ツーリングもできるマルチパーパスのマシンが登場したというワクワク感と、「SX」という車名だ。「サハラ砂漠往復縦断」(1987年~88年)の相棒は40リッタータンクを搭載したSX200R。SXというのはぼくにとっては特別な名前なのである。 初めてVストローム250SXに乗ったのは2024年3月11日からの「鵜ノ子岬→尻屋崎」。すっかりほれ込み、7月1日からの『ツーリングマップル東北版』の実走取材では迷わずにSXを使用した。

「サハラ砂漠往復横断」で命を共にしたSX200R

Vストローム250SXには「鵜ノ子岬→尻屋崎」で初めて乗った

7月1日からの東北での実走取材はVストローム250SX。矢祭山(ツーリングマップル東北 P.4F-6/関東甲信越 P.83F-6)にて

8月中旬の表紙撮影もVストローム250SX。巣山カメラマンとJR八戸駅前(ツーリングマップル東北 P.91A-4)から出発!

下北半島の淋代海岸(ツーリングマップル東北 P.95M-4)で太平洋を前に

1-2.実走しての所感


Vストローム250SXでの実走取材を開始しての所感だが、一言でいうと軽量ハイパワーの魅力だ。スポーティーなバイク。油冷単気筒のエンジン音も軽やかなので気持ちが弾む。それまで水冷2気筒のVストローム250に23万6000キロ乗ったが、比較すると、より高速走行が楽になった。加速感がすごくいい。それと未舗装路の林道走行がよりしやすくなった。そのおかげで何本もの林道取材をできたのは大きな収穫。 水冷2気筒のVストローム250が燃料タンク17リットルに対し、Vストローム250SXは12リットルなので給油の回数は増えた。ハザードランプが装備されていないことも少し気になった。

日本海を行く。国道101号を南下

津軽海峡を行く。海峡越しに北海道を見る

阿武隈山地の林道走破行

淋代海岸(ツーリングマップル東北 P.95M-4)の砂道を走る

「台湾秘境之旅」では250SXで川渡りも。台湾ではリアケース装着で走ったが、「(ケースも)悪くはないな!」と思った

1-3.装備について


まずはVストローム250SXの全体像だが、カラーリングがすごくいい。黄色と黒の配色は絶妙。液晶のメーターは見やすい。エンジンを停止させても距離計が見えるのがいい。ぼくにとっては距離計の表示が一番大事だからだ。Vストローム250の初期型ではエンジンを始動させないと見られなかった。ブレーキはフロント、リアともに問題なし。ただし、ドライブチェーンの耐久性は少し高くして欲しいと感じる。 車高はVストローム250よりも高くなるので乗り降りに若干苦労している。参考までにカソリの身長は168センチ。 燃費は10回、測定した。最高は1リットル当たり37.9キロ、最低は1リットル当たり23.8キロ。この最高と最低を除いた8回の平均は31.4キロになった。

Vストローム250SXの外観。カラーはチャンピオンイエローNo.2、黄色と黒の配色が絶妙だ

冷却方式に油冷を採用した単気筒エンジン。コンパクトだがじつにパワフル

迫力のあるマフラー。排気音にしびれる

フル液晶ディスプレイを用いたインストルメントパネル。距離計はエンジンが停止していても見られる

LED採用の明るいヘッドライト。ハイビームの照射範囲は広い

1-4.総評


30日間の「東北実走取材」ではVストローム250SXで3連続の日帰り旅もした。第1日目は974キロ、第2日目は1047キロ、第3日目は1072キロ走り、3日で3000キロを超えた。このようにSXは距離に強いバイクで、もっともっと走りたいという気持ちにさせてくれる。 SSTR2024もSXで参戦。7月1日以来、3ヵ月でSXの走行距離は2万キロを突破した。ぼくが初めてVストロームシリーズに乗ったのは2011年の「ニューランド南島ツーリング」でVストローム650で走った。その後、1000、250、SXと乗り換え、Vストロームシリーズでの走行距離は40万キロを超えた。目指すは生涯200万キロ。SXであと15万キロ走れば達成だ。

津軽半島の今別近く、津軽海峡の青い海を見ながら国道280号を走る

2.車両紹介


▶スズキ Vストローム250SX 足回りにはフロント19インチ、リア17インチのセミブロック調パターンのタイヤを装備して、未舗装路へも踏み込めるアドベンチャーモデル。パワーユニットはSOHC4バルブ249ccエンジン。リアキャリア、USBソケットも標準装備。 全長2180mm×全幅880mm×全高1355mm/シート高835mm/車両重量164kg 総排気量249cc/燃料タンク容量12L/最高出力19kW (26PS) / 9,300rpm

SSTR2024には250SXで参戦。ゴールの千里浜に到着!

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